2026/05/27
イラン停戦合意間近か?世界全体はリスクオンへ
イラン情勢は徐々に進展を見せているようです。
Bloombergなどの報道によると、米国とイランの間では、停戦延長やホルムズ海峡の再開に向けた協議が進行している模様です。ルビオ米国務長官も、イランとの合意文言の調整には「数日かかる可能性がある」との見方を示しており、交渉は最終局面に近づきつつある印象です。ロイターも、ルビオ国務長官が「ホルムズ海峡は何らかの形で開かれる必要がある」と発言したことを報じています。
出所参考:(Reuters)
これは月曜日から火曜日にかけての報道であり、今週後半から週末にかけて、一定レベルの合意形成がなされる可能性もあると見ています。
この期待感を受けて、株式市場はリスクオン方向に反応しており、Nasdaqや日経平均など主要株価指数は強い推移を続けています。中東リスクの後退期待、ホルムズ海峡再開への思惑、原油価格の落ち着きなどが、世界的なリスク資産の買い戻しにつながっているのでしょう。
一方で、BTCは上昇基調から一転し、昨晩は一時的に急落する場面がありました。
その材料として市場で意識されたのが、量子コンピュータに関するリスクです。
CoinPostの報道によると、過去に存在していたものの、現在は利用不能とされるバーンアドレスに対して、約13億円相当のBTCが送金されたとされています。5件のトランザクションを経て送金された点を踏まえると、偶発的な動きというより、何らかの意図を持った資金移動であった可能性が考えられます。
これが量子コンピュータによる秘密鍵解読のテスト的なアタックであったのか、それとも別の意図を持った移動であったのかは現時点では不明です。
ただし、ビットコインにおける量子コンピュータリスクは以前から議論されており、特に公開鍵がすでにオンチェーン上で露出している古い形式のアドレスは、将来的な攻撃対象になり得ると指摘されています。CoinPostでも、BIP-361に関連して、量子耐性アドレスへの移行や旧来署名アドレスの扱いが議論されていることが報じられています。
出所参考:(CoinPost|仮想通貨ビットコインニュース・投資情報)
したがって、現段階で「量子コンピュータによる攻撃が実際に成功した」と断定することはできませんが、長期的にはビットコイン市場にとって無視できないテーマであり、今後、公開鍵がすでに周知されている古いアドレスから不自然な送金が発生した場合、市場が過敏に反応する可能性は高いかもしれません。短期的な値動きというよりも、中長期的な信用リスクとして警戒しておきたい材料です。
■SMA200〜上昇トレンドラインレンジ相場は変わらず
【採用テクニカル】
• 移動平均線(SMA):30(赤)、90(青)、200(橙)
• MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
BTC/JPY日足チャートを確認します。
BTCはSMA30(赤色)を上抜けかけていましたが、前述の量子コンピュータ関連報道をきっかけに反落しました。
現状では、SMA200(橙)から上昇トレンドラインにかけてのレンジ内での推移に変化はありません。
ただし、株式市場がリスクオン方向に動いていることから、BTCも連れ高になりやすい環境ではあります。実際に、直近では上昇の兆しも見せていたため、今一度SMA200付近まで上値を伸ばす可能性があると見ています。
週後半から週末にかけては、多少の戻りを試す局面がありそうです。
戻りの目安としては、1,250万〜1,260万円あたりを想定しています。
もっとも、イラン停戦合意への期待はすでに株式市場でかなり織り込まれつつあります。BTCもリスクオンに連動して買われる可能性はありますが、上値追いには慎重さも必要でしょう。
■1245万円が重要レジスタンスライン

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
BTC/JPY4時間足チャートです。
上昇トレンドラインは1,160万〜1,170万円あたりで推移しており、週末が近づくにつれて徐々に切り上がっていく形です。
戻りの目安としては、昨日の高値である1,245万円付近が重要なポイントになりそうです。
BTCは、SMA90(青)とSMA200(橙)が推移する価格帯で反落しました。これはテクニカル的な抵抗が強く意識された動きだったと考えられます。さらに、日足SMA30も同じ価格帯に位置していたことから、反落の起点としては強いレジスタンス帯だったことがわかります。
短期的には上方向を見ていますが、1,245万円の戻り高値付近が上昇の限界になる可能性もあります。
そのため、1,245万〜1,260万円あたりまでの戻りを意識しつつ、過度な上値追いは避けたい局面です。
中期的な見方としては、引き続き下方向への警戒を維持しています。
リスクオン相場に乗った短期的な戻りはあり得ますが、戻り売りを検討する価格帯に近づきつつある、という印象です。
■35万円付近までのショートカバーを意識

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
ETH/JPY4時間足チャートです。
34万円台前半は、これまで何度も反落している重要なレジスタンスラインです。
BTCと同様に、この価格帯が上値の鬼門になっているように見えます。
ここを明確に上抜けることができれば、ショートカバーが強めに入り、もう一段大きな戻りにつながる可能性があります。
その場合、35万円付近のネックラインまでの上昇を想定しています。
ただし、基本戦略としては戻り売り継続です。
イラン情勢に一定レベルの合意が見られるまでは、短期的にリスクオン方向へ動きやすいと考えていますが、その後は「セル・ザ・ファクト」の値動きに移行する可能性があります。
今週後半から週末にかけては、もう少し上昇調整の値動きが続くと見ています。
しかし、35万円付近まで戻した場合は、再び上値の重さが意識されやすいでしょう。
■戻り高値14000円付近を意識

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
SOL/JPY4時間足チャートです。
ETHと似た形状となっており、上値の重い展開が続いています。
SMA90(青)とSMA200(橙)が推移する1万3,800〜1万4,000円付近が、戻り高値の目安になるでしょう。
このあたりまで上昇した場合は、丁寧に戻り売りを検討したい局面です。
しっかりと引きつけたうえで、大きな反落を狙うイメージは変わりません。
SOLは値動きが軽いため、リスクオン局面ではBTCやETH以上に反発しやすい一方、地合いが悪化した際の下落スピードも速くなりやすい銘柄です。
そのため、1万4,000円前後まで戻した場合は、利食い売りや戻り売りが入りやすい価格帯として警戒しておきたいところです。
■今後の戦略
イラン停戦合意が実現した場合、株式市場は一時的に買われる可能性があります。
しかし、ここまでかなり合意期待を織り込んで上昇してきたことを考えると、最終合意後は「セル・ザ・ファクト」に見舞われる可能性も高いと見ています。
特に、ホルムズ海峡の再開や停戦延長が発表されたとしても、その後すぐに物流・原油供給・保険料・海運リスクが完全に正常化するとは限りません。
むしろ、合意後に「材料出尽くし」となり、株式市場が一度反落する展開には注意が必要です。
暗号資産市場も、この株式市場の値動きに振り回されやすいでしょう。
短期的にはリスクオンに連動した戻りを想定しつつも、BTC・ETH・SOLともに重要レジスタンス帯では戻り売りを意識したいと考えています。
■全体まとめ
- 米国とイランの間では、停戦延長やホルムズ海峡再開に向けた協議が進行中。
- ルビオ米国務長官は、合意文言の調整には数日かかる可能性があると発言。
- 中東リスクの後退期待を受けて、株式市場はリスクオン方向に反応。
- 一方、BTCは量子コンピュータ関連リスクを意識した売りにより、一時的に急落。
- BTC/JPYは1,245万〜1,260万円付近が戻りの目安。
- ETH/JPYは34万円台前半、35万円付近が重要レジスタンス。
- SOL/JPYは1万3,800〜1万4,000円付近が戻り売り候補。
- イラン停戦合意後は、株式市場・暗号資産市場ともに「セル・ザ・ファクト」に注意。
- 短期的にはリスクオン継続を想定しつつ、中期的には戻り売り目線を維持。
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