2024/12/02
暗号資産週間レポート(2024.11.24~2024.11.30)
Ripple社のRLUSD承認見込みでXRP急騰!BTCは11月の上昇以降初めての週次下落
【2024.11.24~2024.11.30週のサマリー】・ETHが今年6月以来となる3,700ドルを回復
・XRPがBNB、SOLを抜いて時価総額第4位に上昇(12/2時点)
・ニューヨーク金融サービス局(NYDFS)が、Ripple社のドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」を数日以内に承認する見込みとの報道
【暗号資産市場概況】
11/24~11/30週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比▲4.55%の14,502,000円、ETH/JPYの週足終値は同+5.18%の557,375円であった(※終値は11/30の当社現物EOD[12/1 6:59:59]レートMid値)。
先週の暗号資産市場は、BTCが11月の上昇以降初めての週次下落。一方でアルトコインはBTCの下落の影響を受けず強気を継続。ETHは今年6月以来となる3,700ドル半ばまで上昇。XRPは今年の最高値を更新し、執筆時点(12/2)では2021年に記録した対USDの高値を突破。週間で+24%の上昇、月間では271%と目覚ましい上昇を見せた。
25日は米マイクロストラテジー社によるBTCの追加購入報告があり、累計の購入数量は386,700BTCとなった。企業による暗号資産購入完了の報告は一般的にマイナスに作用するケースが多いと考えられる。実際に同日のBTC現物ETFフローは米大統領選以後で最大の流出量を記録。25日夜から続いた下落は27日早朝の90,800ドル前後まで継続。前週末の最高値である99,500ドルから約10%弱の下落を記録した。週央27日に底をつけたBTCは翌28日早朝には97,000まで回復。改めてBTCの底堅さと下落時の買い需要の旺盛さを見せた。27日~28日のETHの値動きは$3,200から$3,600後半まで急伸。BTCの上昇に対して伸び悩みをみせていたが、ETH現物ETFフローが先々週の22日から5営業日連続となる流入超過を記録し、29日には過去最大規模の流入額を記録。ETF開始後伸び悩みを見せていたTotal Net Assetsも$10Bを回復、BTC同様にETFフローが価格の下支えとなっているだろう。
さて、先週のXRPの動きについて個別で確認をしたい。先週のXRP高騰の背景にはニューヨーク金融サービス局(NYDFS)が、米Ripple社のドル連動型ステーブルコイン「RLUSD」を数日以内に承認する見込みという報道が大きいだろう。11月を振り返ってみるとトランプ氏の大統領選挙勝利以後、ゲンスラーSEC委員長の退任、米WisdomTreeが米デラウェア州でXRPの現物ETFを登録したことなどRipple社とXRPにとって追い風となるトピックが続いている。今週以降も裁判関連等で重要なヘッドラインが発出される可能性があるため、米Ripple社がどのように「RLUSD」を展開していくか、開発が進むXRPLの状況と併せて注目をしたい。
今週はまずRLUSDの承認に関するトピックを注目するべきだろう。XRP価格は対ドル価格、対円価格の両方において節目となる数字を突破したことにより、より一層活発な値動きになる可能性がある点に留意したい。週後半には雇用統計が控えている。大統領選以後ナスダックとの相関が低くなっていることは事実であるが、重要な経済指標であるためこちらにも留意したい。BTCは大きな節目となる10万ドルをうかがうには十分な価格に位置しており、突破後のシナリオまで想定したポジションの構築が大切だ。
[BTC/USD週間チャート(30分足)]

(TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)
[BTC/JPY週間チャート(30分足)]

(TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)
[XRP/USD年間チャート(日足・2017年以降)]

TradingView提供のチャートにて SBI VC トレード株式会社 市場オペレーション部作成
[ビットコイン現物 ETF の資金流入出と運用資産残高合計、ビットコイン価格]

(緑・赤のバーが資金流入出 / 白線が運用資産残高合計/ 橙線がビットコイン価格)
(SoSoValue提供のチャートより SBI VC トレード株式会社 市場オペレーション部作成)
[イーサリアム現物 ETF の資金流入出と運用資産残高合計、イーサリアム価格]

(緑・赤のバーが資金流入出 / 白線が運用資産残高合計/ 紫線がイーサリアム価格)
(SoSoValue提供のチャートより SBI VC トレード株式会社 市場オペレーション部作成)
【11/24~11/30週の主な出来事】

【12/1~12/7週の主な予定】

【今週のひとこと】ステーブルコイン「RLUSD」
本文でも触れた通り、先週ニューヨーク州金融サービス局(NYDFS)が、Ripple社の新しいステーブルコイン「RLUSD」を承認するのではないかというトピックが市場を賑わせました。
このステーブルコインは米ドル預金、米国の短期国債、現金同等物に100%裏打ちされたものであり、これらの準備資産は第三者の会計事務所によって監査され、Ripple社は毎月証明書を発行する予定となっています。ここで改めてRipple社及びXRPのこれまでの一連の流れをおさらいしてみましょう。
2012年、分散型台帳システムXRP Ledger(以下XRPL)が3人の開発者らによって開発され、Ripple社(当時はOpen coin社という名前)はXRPL を支援する企業として設立されました。
この時XRPL上でのトランザクションフィーの支払い等の用途を目的として、ネイティブトークンXRPが生まれました。
ネットワークローンチ開始以来、XRPLのオーダブック型のネイティブDEX(分散型取引所)が稼働しています。Ripple社は今年の3月にXRPLでのAMM(自動マーケットメイカーシステム)のローンチを行いDEX機能の拡張を図りました。また併せて同社CTOはXRPL上でのXRPを介したオートブリッジ機能の有用性についても言及し、翌月にXRP LedgerとEthereum上でのステーブルコインの発行計画を発表しました。ここ数年のRipple社の動向はステーブルコイン発行への布石であったと捉えることができるかもしれません。(XRPLのオートブリッジ機能については 暗号資産市場レポート4/8号【今週のひとこと】をご覧ください )
またRipple社は2023年・2024年に暗号資産カストディ企業(暗号資産を保管・管理するサービスを提供する企業)の買収を行い、カストディサービスの拡張戦略を発表したことは記憶に新しいことでしょう。その後XRPLは2024年5月に「機関投資家向けDefi」という新たな戦略を打ち出しました。
今回のステーブルコイン「RLUSD」は、伝統的金融システムと分散型金融(DeFi)を繋ぐ重要なツールとして機能する可能性があります。Ripple社及びXRPLの国際金融における壮大な戦略の一環として眺めてみるのも面白いのではないでしょうか。
(SBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)
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