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マーケット情報

2025/08/20

大幅調整に発展するか?ジャクソンホール講演前、市場は警戒感

暗号資産市場は先週一時史上最高値を更新したBTCですが、10%程度の反落となりました。またETHに関しては年初来高値から15%程度の下落となっております。
ただし今回の下落は特段悪材料が出たわけでもなく、突如の下落になりました。7月から続いた上昇相場が調整に入ったという形でしょう。
この調整下落は、ジャクソンホール講演に向けた警戒感の現れかもしれません。この経済シンポジウムは毎年8月下旬に行われおり、歴代のFRB議長が中期的な見通しを発表することが多い経済イベントの一つです。よって、22日金曜23時〜パウエル議長の講演内容には要注目でしょう。9月以降の金融政策の見通しを探る展開となり、年内の利下げ回数がおおよそ見えてくると思います。



■4月からのトレンドラインを割り込む!


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY日足チャート分析です。
4月からの上昇トレンドラインを割り込んできました。
現在、1650-1660万円のサポートがネックラインとなっており、ここを割り込むと1600万円付近のサポートラインまでさらに下押しする可能性がテクニカル的には出てきそうです。
ただし、このゾーンにはSMA90も存在し、サポート要因は多めです。
直近サポートラインを下抜けたとしても、1600-1650万円は底堅く推移する可能性があります。
特段大きな悪材料がない限り、一度は反発しやすいのではないでしょうか。



■反発した場合は戻り売り戦略もあり?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY4時間足チャート分析です。
時間足でも押し目買いの水準は同じになりそうです。現状から反発する場合は、1度戻り売りを挟めそうです。
SMA90(青色)とSMA200(橙)は1730-1740万円で推移しており、この付近からの戻り売りは戦略的にありでしょう。
このまま反落せずにジャクソンホール講演を迎え、9月利下げに言及したところで反発したところを売りに行くのはありかもしれません。

現在、9−12月にかけて利下げ回数は2回以上を既にマーケットは織り込んでおり、3回の利下げもほぼ織り込まれている状況です。よって上昇は今のところ限定的だと考え、今日明日中に反落をしない場合は、金曜の夜から戻り売りを狙う戦略に切り替えるのはありだと考えます。

よってこのまま反落した場合は押し目買いを実施するも、反落をせずに金曜日を迎えるならば上がったところを売って週末持ち越すようなトレード戦略を筆者はイメージしております。



■SMA200まで待ちたい

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


ETH/JPY4時間足チャート分析です。
SMA200(橙)が押し目買いポイントだと考えます。
こちらは58万円台のサポートラインも存在し、条件が複数あるクラスターポイントです。
またドル建てでは3950ドル前後に値するため、こちらもサポートラインが引ける水準です。
よって、一度は止まる可能性がテクニカル的には高いため、買い場としてみております。

イーサリアムは7月、8月と本当によく上昇しました。ドル建てではまだ史上最高値を更新しておりませんが、ここを超えてくるとさらなる大きな上昇トレンドに期待ができます。
これらの上昇に向けた買い場を意識して押し目買い戦略としたいと思います。58万円まで反落すると高値から20%近くの下落になるため、値頃感も出てくると考えます。



■8月3日の安値に向かって反落か?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


続いてSOL/JPY4時間足チャート分析です。
先週の高値から15%程度の反落となっております。ETHと比べると足型は悪く、23000円付近の安値が引けるサポートラインまでの反落も警戒する必要がありそうです。
理由としては、短期〜長期の移動平均線を既に下回っていること、明確なサポートラインが引きにくいことから、テクニカル的なサポートがありません。
よって、現在26000円のサポートを割り込むと下落トレンドが加速しやすいのではないかと考えます。
SOLの短期的な押し目買いは見送り、23000円付近までの大きな下落が入る場合は、ようやくここから買い向かう程度でよろしいのではないでしょうか。

繰り返しになりますが、今週金曜23時〜からはジャクソンホール講演です。昨年は政策金利引き下げについて発言があり、週末にかけて上昇を演じました。しかしながらそこから調整反落相場が始まり、9月上旬まで続きました。
8−9月は下げやすい時期ですので、無理をせずに深い調整を待って買っていく戦略がよろしいかと思います、ご参考まで。




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