2024/06/26
1.5兆円規模のBTC返却開始!マーケットは厳戒態勢?
ついに10年以上ぶりに拘束されていたビットコインが返却されます。
2013年に経営破綻をした、当時世界最大の取引所、マウントゴックスの破産管財人、小林弁護士によると、2024年7月から弁済を行うと発表がありました。 https://www.mtgox.com/img/pdf/20240624_announcement_ja.pdf
出所:マウントゴックス
推定弁済額、14万BTC以上とされており、金額にして1.5兆円相当のBTCが投資家の元へ回帰します。
長年何度も先送りにされていたのですが、今回こそ、ようやく投資家の手元に戻るようです。過去に何度も先送りされた経緯もあり、実際に送金が始まらないと確実とは言えないもののオンチェーン上で送金開始確認されれば、さらにビットコインは下落で反応するでしょうか?しばらく不安定なマーケットが続きそうです。
■大きな並行チャネルレンジ内だが
【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙) MACD:12,26,9
出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード
BTC/JPY日足分析から始めます。大きな並行チャネルレンジ内で踏みとどまりました。
ここからさらに安値を更新するようですと、週足レベルでの下落トレンド入りとなってしまうでしょう。マウントゴックスの返済がしっかり完了し、しばらくの時間が経過して価格が落ち着いた頃からが買い場となりそうです。
10年以上前からBTCの魅力に取り憑かれていたコアなファンが簡単に売却するとは思いませんが、返済された総量に対して、ゼロというわけにもいかないでしょう。20%の売りが平均的に入ったとしても3000億円相当の売りになりますので、もう50-100万円ぐらいのインパクトはあるかもしれません。
すでにこの下落で150万円相当の下落をしておりますので、この事案に警戒感を持ったトレーダーはある程度売り切っていると考えます。彼らの利食いが下支えしますので、他の悪材料が重ならない限り、そこまでインパクトは残さないとも考えております。
さて、これらを加味して考えますと、ポジティブな見方であれば、並行チャネル下限ラインが限度かな?と考えます。
900万円前半で底堅く推移をすれば、そこが絶好の買い場となるでしょう。
またすぐ下にSMA200が控えております。ここが今夏の大きなサポートラインとして機能する可能性がありそうです。
いずれにしてもBTCの返済額が巨額過ぎます。市場は今までにない警戒感を示すと思われますので、数ヶ月以上は上値が重い展開が続くのではないでしょうか。そういった要因を考えますと、今週に限ってBTCトレードは控えめに行きたいと思います。
■資金移動が始まるか?目先BTCよりもETH一択?
出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード
続いて、ETH/JPY分析に移ります。
BTCの連安となりましたが、原因がわかれば切り返しも早かったです。
今回、マウントゴックスの返済はBTCとBCHのみですので、ETHには全くの無関係です。
ということで、米国のETF取引開始の要因も考えますと、資金の向かう先は短期的にETHに強まる可能性がありそうです。
BTCの返済が巨額であることから、投資するなら今はETH、という論調もいずれ目立ってくると考えます。よって、向こう数ヶ月はETHトレード中心に行う方が効率は良いかもしれません。
またETHを目の敵にしていたゲンスラー委員長でさえも昨日の報道ではこのように発言しております。
『ETH現物ETF手続きは順調』
出所参考:https://coinpost.jp/?p=540577
間も無く、リリースが近いものと解釈できるでしょう。
米国ETF市場も目先はETHに資金をシフトする可能性が高そうです。予期せぬ上昇もあり得ると考え、ETHにはポジティブな見方で行きたいと思います。
日足の値動きのイメージはSMA30-SMA90のレンジ、その後、上方向に抜けてくるシナリオでトレードしていきたいと思います。
■SMA30-90&上限ライン突破が鍵
出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード
ETH/JPY4時間足に時間軸を落とします。
並行チャネルレンジ内で推移しており、今月の安値を割り込んだものの、今月の高値から10%安程度で踏みとどまっております。
このチャネルレンジを上方向にブレイクする場合、SMA30とSMA90も同時にレジスタンスとして機能してしまいますが、逆にこの水準を超えていけるものならば、今度はこれらがサポート帯になります。
並行チャネル上限ラインとも併せてサポート帯として機能するでしょうから、暫定的に55万円超えは反転の合図になると考えます。
今週後半は55万円超えに期待し、目先ターゲットはSMA200が推移する57万5000円付近を意識したいと思います。
繰り返しになりますが、マウントゴックスの返済金額は過去類を見ない金額であり、直接投資家に返却されることから一部の売却行動は出ると考えます。マーケット心理悪化は濃厚な状態です。しかしながらETHにとっては直接の売り圧にも関連性がないので、影響は軽微だと思われます。
よって、しばらくBTC中心に向かっていた資本はETHにシフトが続くでしょう。この夏はETH上昇余地が拡大したと考えます。
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