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マーケット情報

2025/10/08

史上最高値更新後、天井圏から急落!上昇相場に一服感か?

一昨日、BTCは史上最高値を更新し、一時1,900万円前後まで上値を伸ばしました。
しかしその後は午前中から徐々に下値を切り下げ、NYクローズまで断続的な売りに押されました。
10月6日(月)の上昇分を翌7日(火)にすべて吐き出す形となりました。

特段の悪材料は見当たりませんが、オンチェーンデータによるとBTCの大口資金移動が確認されており、これが売り圧力を強めた要因とみられます。
金額にしておよそ5,900億円規模の移動が発生し、その資金の一部が実際に売却されたと推定されます。



出所:https://x.com/JA_Maartun/status/1975611206875648235

もっとも、ドル円の上昇が下支えとなり、ドル建てでは大きく下落しているように見える一方で、円建てでは下値が限定的でした。
このような大きな上昇局面では、短期的な利益確定売りに伴う調整局面は珍しくありません。

流動性が薄い時間帯には成行注文が価格を動かしやすく、上昇・下落ともに振れ幅が拡大する傾向があります。天井圏での指値注文はまだ商い薄いようです。流動性が充実してくるためには、当面は天井圏での横ばい推移が望ましい展開と考えられます。これらを踏まえてチャート分析していきましょう。



■ドル円上昇が下支え、下落は限定的


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY日足チャート分析です。
1,828万円付近にサポートラインが引け、8日(水)早朝にはこの水準まで下押ししました。
現在は1,860万円付近まで反発しており、約2%の上昇で再び史上最高値更新目前まで回復する計算です。

ドル円も先週金曜の147円台から152円台へと3%超の上昇を見せており、円建てで見ると押し目が浅く見える状況です。
引き続きドル円の上昇トレンドが続く限り、BTC円建てチャートは上昇基調が維持される可能性が高いでしょう。
次に、4時間足で押し目買いの水準を確認していきます。



■天井圏での揉み合い相場が理想的か

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY 4時間足チャート分析です。
1,828万円のサポートラインに加え、SMA30(赤)にも支えられ、複数のテクニカル要因が重なったポイントでした。
MACDはデッドクロスを形成し一時的な反落を示唆していますが、強い上昇トレンド中のデッドクロスは「ダマシ」となることが多いです。
2日程度の揉み合いを経てMACDが0.00付近まで下がれば、再び上昇しやすい地合いに戻るでしょう。
今週後半はSMA30をサポートとした押し目買い戦略が有効と考えます。



■ETHは高値圏で一服、70万円手前での縮小も一案

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


ETH/JPY 4時間足チャート分析です。
アルトコイン全体が軟調な中で、ETHは一定水準で下げ止まりました。
下値は67万5,000円付近で、SMA30(赤)にサポートされています。
ただし、MACDは明確にデッドクロスを示しており、トレンドラインも横ばいに抜けつつあることから、当面は上値の重い展開が予想されます。

短期的には反発しても、下落分の50%程度の戻しが限界とみるのが妥当です。
70万円手前で一度ポジションを縮小し、再度の押し目買いを検討する戦略が現実的でしょう。



■SOLはもう一段安に注意

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


SOL/JPY 4時間足分析です。
ETHに比べるとチャート形状が弱く、トレンドライン割れに加え、MACDでダイバージェンスが確認されました。
これは反落が深くなるサインです。

SOLも中長期的には上昇トレンド継続と見ますが、短期的にはもう一段の安値更新を警戒する必要があります。
下値目安として、まずSMA200(橙)を第1の買い場、SMA90(青/約32,500円付近)を第2の買い場として想定しています。
2段構えで押し目買いを検討する戦略が有効です。

BTC・ETHは直近安値を割り込むかどうかが焦点ですが、SOLなど他のアルトはもう一段安の可能性を織り込むべき局面です。
全体として上昇トレンドは維持されていますが、7日(火)の大幅下落は市場心理に一時的な影響を残しました。
今後2日ほどはレンジ推移を想定し、丁寧に押し目を拾う姿勢が望ましいでしょう。




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