Market Report

マーケット情報

cryptonews
2日前

クリプトクオント、USDTとの取引でトロンがイーサリアムを上回ったと指摘

thumbnail

 暗号資産データ分析会社のクリプトクオントは、トロンが世界で最も積極的に決済に利用されているブロックチェーンネットワークの1つとしての地位を確固たるものにしていると指摘している。

 ステーブルコイン取引、特にテザー(USDT)取引においてネットワークの優位性が高まっていることは、進化する暗号資産決済分野における戦略的役割を実証している。

 25年だけでも、トロンは2億8300万件以上のUSDT送金を記録し、この膨大な件数は、ステーブルコインの決済手段として同ネットワークが中心的な地位を占めていることを示している。

 この爆発的な成長は、取引手数料の低さ、決済時間の速さ、そして世界中のユーザー、特にコスト効率が最重要視される新興市場のユーザーに提供する、利便性の相乗効果によって促進されているものだ。

 その結果、トロンは今やブロックチェーンプラットフォームとしてだけでなく、世界的な決済システムの重要なインフラとみなされている。

●USDTの優位性は戦略的転換を示唆

 クリプトクオントの分析によると、USDTの取引がイーサリアムからトロンに劇的に転換している。

 最新のデータでは、トロンのUSDT供給総額はイーサリアムを上回り、イーサリアムのシェアが頭打ちであるのに対し、758億ドルに達した。

 25年だけで、トロンのUSDT供給量は27%増加し、約160億ドルに相当、テザーベースの取引の主要ネットワークとしての地位を不動のものにした。

 これはステーブルコイン市場の転換点を示している。

 初めてトロンがUSDT総供給量の半分以上を占め、イーサリアムのシェアは約49%に低下、他のブロックチェーンはわずか1.5%に過ぎない。

 かつてはステーブルコインのエコシステムで圧倒的な強さを誇っていたイーサリアムだが、開発者やユーザーがスピードと低価格をますます優先するようになり、トロンにその座を譲りつつあるようだ。

 トロンは1日のUSDT送金量でもイーサリアムを追い抜いた。

 25年、トロンはイーサリアムの平均105億ドルの2倍以上となる日額234億ドルの送金で新たなピークを記録したが、この数字は24年後半のピークから37%減少している。

 こうした乖離は、さらに広範な変化を示す。

 イーサリアムは現在、DeFiや機関投資家向けのアプリケーションでより多く利用されている一方、トロンは大量かつ小売に特化した決済に選ばれるネットワークとして台頭している。

●USDT超える決済と商取引で利用拡大

 USDTは依然としてトロンの取引活動の要であるが、ネットワーク上の他のトークンも分散型金融と決済における有用性の高まりを反映している。

 ラップドTRX(WTRX)は250万件の送金があり、分散型取引所(DEX)取引で広く利用されており、DeFiエコシステムが盛んであることを示している。

 一方、ペイネットコイン(130万送金)とUSDD(42万7000送金)は、トロンが小売り取引と送金市場に拡大していることを表している。

 クリプトクオントのデータによると、トロンの取引量は、統制や実用性に重点を置いた資産よりも、支払いに重点を置いたトークンが圧倒的に多いことが明らかとなっている。

 これは、このネットワークが複雑なスマートコントラクトではなく、取引に最適化された低コスト、高スループットのブロックチェーンとして意図的に位置づけられていることを示す。

 トロンは毎日約240万件のUSDT取引を処理しており、イーサリアムのわずか28万4000件と比較すると、2つのネットワークの差は拡大し続けている。

 このデータは、トロンがステーブルコイン決済をリードするブロックチェーンとして台頭していることを裏付けるもので、その安定したパフォーマンス、使いやすさ、決済経済への戦略的な注力がその原動力となっている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/cryptoquant-tron-23b-daily-usdt-beats-ethereum/

This story originally appeared on cryptonews.com.

提供:ウエルスアドバイザー
お客様は、本ニュースに表示されている情報をお客様自身のためにのみご利用するものとし、第三者への提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、 複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。本ニュースはウエルスアドバイザー社が収集・作成等したものであり、 当社がその内容を保証するものではありません。 また、これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社及びウエルスアドバイザー社は一切の責任を負いません。 本ニュースに表示されている事項は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっての最終判断はお客様ご自身でお願いします。
マーケット情報一覧へ戻る