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69日前

イーサリアムのペクトラ・アップグレード、セポリア・テストネットで第2試験段階を開始

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 大きな期待が寄せられているイーサリアム(ETH)のペクトラ・アップグレードが、セポリア・テストネットで無事開始した。これは、最終的なメインネット展開に向けた重要な一歩となる。

 イーサリアム・コア開発者のテレンス氏によると、このアップグレードはUTC(協定世界時)で5日午前7時29分に始動し、完璧な提案率を達成した。

 これは、2月24日のホルスキー・テストネット立ち上げに続く、ペクトラのテストネット始動の第2段階を示している。

●ホルスキー・テストネット、デポジット・コントラクトの問題でチェーン分割と遅延に直面

 ホルスキーの開始は、実行クライアントのデポジット・コントラクト・アドレスの誤りによって予期せぬ問題に直面し、チェーン分割と最終的には遅延を引き起こした。

 しかし、イーサリアム開発者らは速やかにこの問題を解決し、ネットワークを安定化させセポリアの展開を計画通りに進められるようにした。

 ペクトラは、イーサリアムのスケーラビリティ、セキュリティ、ユーザビリティを改善するよう設計された11件のEIP(イーサリアム改善提案)で構成されている。

 このアップグレードは、「プラハ」(実行層の変更)と「エレクトラ」(コンセンサス層の更新)を組み合わせたもので、ネットワークの効率性を改善する。

 主な変化の中でも、EIP-7702はウォレットのユーザー体験とアカウント抽象化を改善し、EIP-7251はバリデーターのステーキング上限を32イーサリアムから2048イーサリアムへと大幅に増加させる。

 さらに、EIP-7691は最大ブロブ数を増加させ、ロールアップのスケーラビリティを改善する。

 イーサリアムの開発者コミュニティは、6日のACD(全コア開発者)コールでメインネット始動日を最終決定しようとしている。

 スケジュールが順調に進めば、ペクトラのメインネット立ち上げは4月上旬になる見込みだ。

 このアップグレードに先立ち、24年3月にはイーサリアムのデンクン・ハードフォークでレイヤー2の取引手数料が減少した。

 イーサリアムは、ペクトラで優れた効率性とスケーラビリティを推進し続け、主要なブロックチェーン・ネットワークとしての地位を強化している。

●イーサリアムの取引所供給量が記録的低水準に

 既報の通り、イーサリアムの長期的な強気の見通しを支えている重要なオンチェーン指標は、取引所供給量の急減だ。

 現在、中央集権型取引所にはイーサリアムの総供給量のわずか6.38%しか残っておらず、これは過去最低水準となっている。

 このトレンドは、投資家がイーサリアムをコールド・ストレージに移しており、売却よりも保有するつもりであることを示唆している。

 イーサリアムは2月に前例のない空売りに見舞われ、CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)上の先物契約は過去最高の1万1341枚に達した。

 わずか1週間で40%超、24年11月から500%の売りポジションの増加は、イーサリアムの短期的な見通しに対する悲観論の高まりを示している。

 一方、イーサリアムの取引手数料も24年8月下旬以来の低水準となり、平均で1取引当たりわずか0.41ドルとなっている。

 この大幅な減少は、過去2年間の最高値である15.21ドルとは対照的で、イーサリアムの長期的な価格見通しへの潜在的な強気心理を示している。

 歴史的に見て、イーサリアム・ネットワーク上の手数料低下は混雑の緩和を示しており、取引の処理で競合する利用者の減少を意味している。これは、特に長期的な成長の可能性について、ネットワークの健全さを示していると考えられる。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/ethereums-pectra-upgrade-goes-live-on-sepolia-testnet-in-second-test-phase/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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