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11日前

暗号資産詐欺で24年に93億ドルもの損害、23年から66%増

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 FBI(米連邦捜査局)は24年、14万9000件超の暗号資産(仮想通貨)詐欺関連の被害届を受理した。同局は、様々な暗号資産関連の投資詐欺、恐喝、ATM及び販売機詐欺などでの93億ドルの損害を報告した。

 FBIのIC3(インターネット犯罪苦情センター)のレポートによると、24年の暗号資産関連詐欺は23年の56億ドルから66%増加した。

 FBIで犯罪・サイバー部門のオペレーション・ディレクターを務めるチャド・ヤーブロー氏は、「暗号資産は投資家を騙し、利益を洗浄し、その他の違法行為を行うための魅力的な手段になっている」と記した。

 このレポートはさらに、重要なインフラへの脅威として最もまん延しているのがランサムウェアで、被害届は23年から9%増加したと強調した。

 FBIで金融犯罪部門の部門長を務めるクリストファー・デルゾット氏は、ロイターに対し、同局が24年1月から25年4月にかけて暗号資産詐欺の標的となった5400名超に通知を発したと述べた。これらの被害者の多くが、自身が標的になっていたことに気づいていなかった、とデルゾット氏は付け加えた。

●米国人高齢者が最も被害に:FBI

 この文書では、60歳以上の米国人高齢者がこうした詐欺に最も遭いやすく、28.3億ドル超の損害を報告したと指摘した。

 このデータは全ての年齢層に関係しているが、FBIは高齢者への影響を強調した。暗号資産詐欺の被害全体の30%近くが、60歳以上の個人に由来している、とこのレポートは指摘した。

 さらに、50-59歳の被害者は計11.8億ドルもの損害を被った。注目すべきことに、FBIは報告された数字は実際の損害より少ない可能性が高いと認めている。

 米国の州の中では、カリフォルニア州で暗号資産詐欺の被害が最も大きく13.9億ドル超で、次いでテキサス州が7.38億ドルだった。

●暗号資産投資スキームが引き続き主な脅威に

 同局のこのレポートは、豚の食肉解体詐欺などの投資詐欺が引き続き暗号資産詐欺の最大のカテゴリーになっていると強調した。

 「加害者は被害者をオンラインで標的にし、暗号資産の詐欺的な投資の機会を紹介する前に関係を構築する」とFBIは警告した。

 同局はさらに、暗号資産投資詐欺の4323名の被害者に通知をし、推定2億8500万ドルの被害を回避したと述べた。さらに、42名の被害者が自殺予防のためにFBIの被害者専門官に付託された。

 サーティKで上級ブロックチェーン調査員を務めるナタリー・ニューソン氏は、メールでクリプトニュースに対し、多くの法域で規制がまだ追い付いていないため、暗号資産詐欺投資スキームは依然として世界的な問題だと語った。

 「高額で迅速なリターンの約束が投資家を惹きつけ続けている一方、多くの暗号資産取引における匿名性と監視の欠如がこれらの詐欺の追跡や防止を困難にしている」

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/crypto-fraud-reached-staggering-9-3b-losses-in-2024/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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