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17日前

26年にビットコイン100万ドルなら米国経済危機の兆候=ギャラクシーCEO

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 ギャラクシー・デジタルのマイク・ノヴォグラッツCEO(最高経営責任者)は、ビットコインが近い将来100万ドルに達するという予測に反論し、そのような事態は暗号資産の成功話というより、米国経済の崩壊を示すものになると警告した。

 「26年にビットコインが100万ドルになると喜んでいる人たちに言ったんだ。そんな水準に達するのは、国内がとんでもなくひどい状況に陥っているときだけだ」とノヴォグラッツ氏は8月13日、ポッドキャスト番組「コイン・ストーリーズ」でナタリー・ブルネル氏に語った。「むしろ安定したアメリカでビットコインが安いほうが、逆よりはずっといい。」

●ノヴォグラッツ氏、通貨崩壊時ビットコインはヘッジとして機能

 ノヴォグラッツ氏は、極端な通貨の下落は代替的な安全資産への需要を高め、しばしば「デジタル・ゴールド」と呼ばれるビットコインが経済的混乱に対するヘッジになると説明した。しかし同時に、そのような状況は市民社会の犠牲を伴うと警告した。

 彼のコメントは、価格の急騰がしばしば不安定さを伴うと強調するアナリストらの過去の警告を反映している。23年7月、ウルフ・オブ・オール・ストリーツとして知られるトレーダーのスコット・メルカー氏はコインテレグラフ・マガジンに対し、「上昇が速ければ速いほど、世界は悪化している」と語っていた。

 それでも、26年までにビットコインが100万ドルに達するとの憶測は絶えない。ビットメックス創業者のアーサー・ヘイズ氏は、BTCが今後2年以内に75万ドルから100万ドルに達すると繰り返し予測しており、最近では25年末までに25万ドルに到達するとの見方も示している。

 価格予測を超えて、ノヴォグラッツ氏は米国の財政見通しにも懸念を示した。彼はトランプ大統領の下で財務長官に任命されたスコット・ベセント氏を名指しし、急増する米国債務を抑制できていないと批判した。

 「ベセント氏のことは好きだし、彼が言ったことは本気だと思う。ただ、債務対GDP比を抑えることに失敗している。財政赤字は減るどころか増えるだろう」と語った。

 さらに同氏は、ビットコイン財務戦略導入の急速な広がりにも警鐘を鳴らし、ギャラクシー・デジタルには週5件ほど、BTCをバランスシートに組み込みたいという企業からの問い合わせがあると明かした。

 「ある時点で、それがバブルの兆候なんだ。タクシー運転手が『あの会社のバランスシート』について聞いてきたときにね」と彼は述べた。

 彼の発言は、企業によるビットコイン財務戦略が持続できるのはごく一部に限られるのではないかという懸念が高まる中で出された。ベンチャー企業ブリードは最近、市場環境が悪化すれば多くの企業が「死の連鎖」に陥る可能性があると警告している。

●暗号資産財務戦略、実際には暗号資産を購入せず

 上場企業の中には、数億ドル規模を調達して暗号資産財務戦略を打ち出す動きが広がっている。しかし、あるアナリストは、こうした企業の多くは実際には市場からデジタル資産を購入していないと指摘している。

 報道によれば、暗号資産アナリストのラン・ノイナー氏は、暗号資産財務戦略を掲げる企業は購入者というより、むしろ暗号資産インサイダーの出口戦略の受け皿として機能していると主張した。

 これらの企業は取引所から直接資産を購入する代わりに、既存保有者から暗号資産を拠出として受け取り、その見返りに発行した株式が公開市場で大幅なプレミアムをつけて取引されるケースが多い。

 暗号資産財務戦略の持続可能性に対する懐疑的な見方も広がっている。

 7月、グラスノードの主任アナリスト、ジェームズ・チェック氏は、企業によるビットコイン財務戦略の長期的な有効性に疑問を呈し、市場が成熟する中で新規参入者にとって容易な利益獲得の機会はすでに失われている可能性があると指摘した。

 この警告は、ヴァンエックのデジタル資産調査責任者であるマシュー・シーゲル氏が最近示した懸念とも一致しており、同氏は一部の上場企業が採用しているビットコイント財務戦略に警鐘を鳴らしている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/1m-bitcoin-in-2026-would-signal-us-economic-crisis-not-victory-galaxy-ceo/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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