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108日前

オーストラリアの監視機関が暗号資産ATMプロバイダーに「通告」、AMLチェックの欠如を警告

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 オーストラリアの金融情報機関であるAUSTRAC(オーストラリア取引報告分析センター)が、暗号資産(仮想通貨)ATM事業者に対し、AML(マネーロンダリング対策)チェックが欠如しており犯罪者の資金洗浄を手助けしていると警告した。

 3月31日に公開された声明の中で、AML監視機関である同センターは、疑わしい活動と取引の「憂慮すべきトレンド」を強調した。

 今回の通告の数カ月前には、AUSTRACの専門家委員会が、暗号資産ATMを使ったAML及びテロ資金供与問題に対処するための内部タスクフォースを結成していた。このタスクフォースは、AUSTRACの規制、執行、情報分野のメンバーで構成されている。

 AUSTRACのブレンダン・トーマスCEO(最高経営責任者)は、同委員会はリスクを理解しコンプライアンスでそれに対処するため、「企業との協力」に励んでいると述べた。

 「詐欺と繋がりのあるかもしれない取引を含む、疑わしい活動の指標と憂慮すべきトレンドを同定した」

●オーストラリアには1600台近くの暗号資産ATMが存在、19年から急増

 AUSTRACの見積もりによると、同国内では約1600台の暗号資産ATMが使われている。声明によると、「オーストラリアはアジア太平洋地域で最も多くの暗号資産ATMを有している」という。

 19年にはオーストラリア全体で23台の暗号資産ATMしか存在しなかったが、22年には60台に急増した。過去3年間で、ビットコイン(BTC)ATMの数は「急速に増加した」という。

 さらに、暗号資産取引所が定期的にATMを設置しており、現金を預け入れビットコインを購入するために利用されている。

 「暗号資産ATMプロバイダーが、不正な資金の洗浄や無垢な人々への詐欺に自身の機器を使われるリスクを最小化するためのしっかりとした慣行を持つことを確実にしたい」とトーマスCEOは述べた。

 同氏はさらに、AUSTRACは法を順守しない事業者に対し行動を起こす予定だと述べた。

●AUSTRAC、暗号資産の法令順守推進に取り組む

 AML規制当局のAUSTRACは既に、コンプライアンスの欠如を理由に、送金・デジタル通貨取引プロバイダー13社を標的にしている。AUSTRACはさらに、一部の人々が重大な罪で告訴、保護、有罪判決に直面していると述べた。

 一方、オーストラリアの金融規制当局であるASIC(オーストラリア証券投資委員会)は、同国で成長する暗号資産エコシステムを保護するために慎重な姿勢を取っている。同委員会は23年7月以降、5500個超の不正な投資サイト、1000個超のフィッシングのリンク、そして615個の暗号資産詐欺サイトの閉鎖を支援してきた。

 最近では、オーストラリアの警察が、暗号資産ATMとポケモンカードを狙った強盗に関与した組織犯罪シンジケート摘発している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/austrac-places-crypto-atm-providers-on-notice/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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