Market Report

マーケット情報

2024/09/11

世界景気減速は確定的?9月いっぱいは厳しい展開か?


昨晩、原油価格が年初安値を割り込み、66ドルまで下落しました。
中東であれだけ戦闘が起こっておりますが、価格が下落してしまいますと産油国の経済を圧迫しかねません。OPEC +の減産合意延長はさらに延長され、今年11月までとなりましたが価格が下がっております。
原油価格が下げれば世界各国のインフレ率はさらに下落します。物価目標2%という指標は先進国では共通水準ですが、原油価格が仮に60ドルを割り込んでその価格が常態化するようなことがあれば、一気にインフレ率は2.0%を大幅に下回り、0~1.0%前後まで低下することになるでしょう。そうなりますと、ドルや欧州通貨は政策金利を高く維持する必要がなくなりますので、予想外に政策金利を引き下げてくることになります。つまり、強烈な円高トレンドが発生するという訳です。

中国経済減速による原油の実需の減少もそうですが、先週発表された米・雇用統計の雇用者数も悪化する結果となりました。これらも原油価格低迷要因です。
来週、FOMCでは利下げが確実視されておりますが、株式市場の上値は重いままです。
個人的にはまたマーケットに新たなリスク要因が増えてきたと感じております。


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


本日はBTC/JPY週足から分析していきます。
8月の急落は下髭陽線となりまして、反発しましたが8月下旬を高値に再度反落を開始しました。
今週こそ反発傾向にありますが、下落トレンドが強い期間は週後半から反落が始まることが多いです。
まさに本日以降、下落再開とならないか要注意でしょう。
目先、先月の安値700万円前後のサポートラインは今一度トライする値動きが今月中にあるのではないかと予想しており、ここを割り込むようですと、年初来安値付近である571万円前後まで下押しするリスクも考慮しながらトレードしていかねばならなさそうです。ドル円レートは徐々に140円方向に向かいつつあり、ここを割り込むと130円予想も増えてくることでしょう。ドル円レートが10%動けばもちろんBTC/JPY価格も10%影響を受けるのでこのあたりはよく注意しておくべきではないでしょうか。
日足に時間軸を落とします。

■836万円のレジスタンス目前で届かず、売り物が多いのか?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


現在820万円前後で推移しております。
日足レベルでは836万円付近にレジスタンスラインが引けますが、この水準まではタッチしておりません。
本日中にこの上値までタッチするかが注目ですが、この水準まで戻すのに時間がかかっていることも加味しますと、売り物が多い可能性が高いです。
SMA30(赤)は850万円付近で推移しており、角度的に1週間後ぐらいにはこのレジスタンスライン付近まで下落してくるでしょう。
よってテクニカル的な上値はさらに重くなると考えております。
6月以降から教科書通り、高値と安値を切り下げてきております。700万円を割り込めば下落トレンド継続となるでしょう。
第4四半期は例年大きく暗号資産は上昇しますが、8月、9月は例年下げることが多い時期でもあります。まだ9月も20日程度残しておりますので、もう少ししっかりと引きつけて買い場を探し、短期的には戻り売りトレードの方がワークするのではないかと考えておりますので筆者は下落目線に今週から切り替えております。


■8月安値に急接近!年初来安値更新となるか?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


続いてETH/JPY日足チャート分析です。
8月の安値に先週の金曜日はタッチしました。雇用統計発表後につけた安値でありBTCと比べてかなり軟調な展開です。
ここを割り込みますと、30万円の大台を割り込みますから大きく下落することになるでしょう。
25万円など遠い距離が目標となりそうです。
安値を少し割り込み、下ひげをつけて少し反発するような値動きを見せることができますとMACDはおそらくダイバージェンスを発生させると思います。
そうなった場合のみ買いを狙おうと考えますが、まだ現状のチャート形状ですと、買いトレードは控えておいた方が良さそうです。
個人的には30万円をどこかのタイミングで割り込み調整相場は継続されると考えておりますので、ETHは売りトレードで回しております。現在33万円ですので、まだ10%以上の下げ幅に余裕があると考えて、この値幅を取りに行っている最中です。
損切りはこのネックラインを超えたあたりを意識し、リスク管理はかなり厳しめにしております。
今週は原油価格の下落から予想外の値動きも出るのではないかと懸念を強めてもう少しリスクオフ相場が続くと判断し、短期的に下落目線で執筆させていただきました。
あくまでも短期的であることをご容赦ください。



お客様は、本レポートに表示されている情報をお客様自身のためにのみご利用するものとし、第三者への提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。本レポートは、本情報提供者の見解に基づいて作成されており、当社においてその内容を保証するものではありません。 また、これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。本レポートに表示されている事項は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっての最終判断はお客様ご自身でお願いします。

マーケット情報一覧へ戻る