Market Report

マーケット情報

2022/09/28

BTCとETHは不透明なマクロ動向を受け激しい上下動

先週のハイライト
  • 週初BTCは1,700ドル、ETHは160ドルそれぞれ下落
  • その後、回復したもののFOMCを受けて再度下落
  • BTCの先物ベーシスは動きが鈍いものの、ETHでは多少動きがみられた
  • BTCとETHのボラティリティは上下動があったものの週初と同じレベルに落ち着く

  • 先週の動き
    暗号資産スポット市場は、上下に激しい動きとなり、20,100ドル近辺であったBTCは、週明け直後に18,400台まで下落した。その後19,700ドル台まで戻したものの、FRBの利上げを受けて、市場は連鎖反応し再び18,300台まで下落した。その後若干回復したものの新たな買い意欲は乏しく、19,000ドル近辺のレンジで週末を迎えた。ETHも同様の動きとなり、週明けに1,450ドル台から1,290ドル台まで下落し、その後1,390ドル台まで回復したのち、FOMC後は1,240ドル台まで再び下落した。

    フローデータをみると、BTCやETHをはじめ、多くのコインで売り買いが拮抗していた。例外はDOT、EOS、XTZで、大きな売り越しとなっていた。顧客別にみると。銀行系は売り手、取引所やリテール業者は買い手となっていた。地域別にみると、欧州・中東が売り手、アジア地域が買い手となっていた。

    暗号資産先物市場の動きは、スポットに比べて非常に静かで、BTCの対ドルベーシスは、1ヶ月物でほぼフラット、3ヶ月物は1%近辺で推移している。一方、ETHの対ドルベーシスは1ヶ月物が一時-4%まで低下した後、-2%まで反発。3ヶ月物は-0.5%~-1.0%で安定的に推移した。

    暗号資産オプション市場では、短期のインプライドボラティリティは比較的動いたが、長期物は総じて安定。BTCの1週間物は70%で始まり、米FOMCを受けて、80%まで上昇したが、その後は58%まで反落し、70%に戻す動きとなった。3ヶ月物のボラティリティは、67%程度の水準を維持し静観となった。ETHも同様の動きで、ショートポジションのロスカットなどを巻き込みながら、1週間物のボラティリティは、米FOMC後に110%まで上昇したが、その後90%に戻している。

    今後の展望
    直近数週間の暗号資産市場は、米CPI、マージ・アップグレード、FOMCなどを受けたチョッピーな動きとなっていたものの、明確なトレンド形成には至っていない。引き続き大きな変化がない限り、マクロ動向によって価格は左右する動きが想定される。








    (提供:SBIリクイディティ・マーケット。本レポートはグローバルで大きな取引シェアを持つ暗号資産マーケットメイカーのB2C2社のデータを元に、SBIリクイディティ・マーケットが作成しています。)
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