Market Report

マーケット情報

2022/10/18

米CPIは強い結果となったが、マーケットはその先を見据えた動き

先週のハイライト
  • 米CPI発表時以外は特に目立った動きはなし
  • 米CPIの結果は予想を上回る強い内容
  • 暗号資産は発表直後売られたが、その後上昇に転じショートスクイーズの動き
  • 米国の食料品とエネルギーを除いたインフレは低下傾向になるとの思惑が広がる
  • ボラティリティの低下により、売買高は引き続き低下傾向

  • 先週の動き
    暗号資産スポット市場は特に目立った動きのない1週間であったが、悪いニュースに対して売りの動きが小さくなっており、一般的には上昇方向には反応しやすい環境と見て取れる。

    フローデータによると、BTCをはじめXRP、DOGE、LINK、BCH、XLM、AVX、BNBなど複数のコインで買い越しとなった一方、LTC、EOSは売り越しとなっていた。地域別にみると、アジアとアメリカ地域が買い手となっており、欧州・中東は売り手となっている。顧客別にみると、ファンド系、リテール業者、銀行系が買い手、業者は売り手となっていた。

    暗号資産先物市場の対ドルベーシスは安定しており、BTCの3ヶ月物は年率1.5%前後、ETHの3ヶ月物ベーシスは年率-2.5%前後で推移している。

    暗号資産オプション市場では期日の短いオプションのボラティリティは引き続き低下しており、10月28日のBTCのATMは10%近く下がり53%となった一方、やや長めのタームでは底堅く推移し3ヶ月物は約63%となっている。ETHの3ヶ月物のボラティリティは72%程度で小動きとなっている。

    今後の展望
    予想を上回る米CPIからインフレは継続していることが伺える一方、大手企業によるリストラなどリセッション入りの兆候が出つつあるなか、市場では直近発表予定の経済指標に引き続き注目が集まっている。FRBが直近利上げ見通しを変更する兆しは見られないが、市場では6ヶ月先などのやや長い目線での相場動向を注意し始めている。 徐々に年末が近づくなか、市場全体ではドル買いに伴う暗号資産のボラティリティとプライス低迷が続いているが、市場では現状からアウトパフォームする値動きが見られることを期待する声が強まっている。








    (提供:SBIリクイディティ・マーケット。本レポートはグローバルで大きな取引シェアを持つ暗号資産マーケットメイカーのB2C2社のデータを元に、SBIリクイディティ・マーケットが作成しています。)
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