Market Report

マーケット情報

2024/08/28

暗号資産市場は謎の急落!?悪材料は存在するのか?


今週に入ってからBTCの上値は重く、今朝ほどついに急落しました。
月曜日930万円台の高値にありましたが、今朝は840万円をタッチする展開に。
金融市場全体を見回してもリスクオンアセットがこれほど売り込まれるのは暗号資産市場だけでした。
欧米株も日本株も堅調に推移しており、ゴールド価格が急騰しているわけでもありません。
筆者もX上を含めて考えられる理由を探しているのですが、現在これといった材料は見つからない状況です。気になる報道としては、以下でしょうか?



出所:Wu Blockchain



昨晩、これらの資金移動があったタイミングから下落が加速しており、タイミングはほぼ一致しておりました。重要サポートラインを割り込むニュースだったと思います。
報道通りですとBinanceのホットウォレットに3万BTCも移動されたということは、現物市場で大きな売りが入ったのかもしれません。
金額にして全額の2兆7000億円相当の売りとまでは言いませんが、一定の売りを誘ったようにも思えます。
個人的にはこれが事実であってほしいと願いたいところです。何故ならば、この他に見落としている材料がある場合、さらにここから下落する可能性がありますので来月にかけての上昇プランは崩れてしまいかねないからです。
まだ上昇目線は諦めておりませんが、デッドラインも近づいてきております。
それらを踏まえて本日のチャート分析に移行しましょう。

■SMA200トライはお預け

【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY日足チャート分析から入ります。
思わぬ形で3日連続陰線を出現させております。下落幅は80-90万円程度になりました。
先日のジャクソンホールにてパウエル議長の金融緩和発言分を大きく帳消ししてしまったこともマーケットにとってはショッキングでしょう。
このニュースで買った投資家は全て含み損です。
SMA200付近まで追い込むと予想しておりましたが、その実現が遠のいてしまった状況です。
幸いなことに他の金融市場は落ち着いておりますので、さらなる続落にはならないと考えますが、明日のエヌビディア決算が悪かった場合、米株に及ぼす影響は甚大ですからBTCも連れ安となりやすいでしょう。今週の要注意ポイントはこのエヌビディアの決算発表だと考えます。日本時間で明日の5時20分ごろ決算発表となりますから、明日の早朝は要警戒でしょう。これらを加味しつつ、もちろんまだ上方向で考えておりますので、現状の形状から買いトレードを模索していきます。4時間足に時間軸を落とします。


■840万円が防衛線

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY4時間足です。
先日の揉み合いレンジ下限ラインで止められました。840万円がサポートラインとなります。
ここをブレイクしますと、8月5日の安値のラインまでテクニカル的なポイントが全くありません。
ですので、840万円を割り込むようなことがあれば、全撤退でしょうか?
これらを意識して買いトレードを狙います。
すでにテクニカル的なポイントがないため、個人的には840万円をバックにこの水準から買い下がる戦略が良いとは思います。
MACDは0.00付近まで戻りましたが、この水準は直近の価格帯のニュートラルな位置を示します。いわゆる一旦の落ち着きどころになりやすい価格という意味です。
また海外サイトを閲覧してみてもデリバティブ市場のポジションが偏っているわけでもなく、買いポジションに対してのOI(オープン・インタレスト)もかなり低い水準で数週間推移が続いていることから、決して悲観的になるような状況でもないと考えます。
やはり現物市場から単発的な大きな売りが入っただけと考える方が妥当でしょうか?
そうであればBTCは840万円のサポートをバックに、現状水準から買い下がり戦略が機能すると思われます。


■BTCよりも地合い悪し!戻り売りを前提に

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


続いてETH/JPY4時間足です。
8月5日に急落後、反発した上昇レンジ相場の安値を完全に割り込んでしまいました。
BTCよりも形状悪化が著しい状況です。
この地合いですと、37万円のレジスタンスラインをバックに戻り売り戦略が無難でしょうか? 現在の形状を見ますと、ETHは今年の高値を抜くにはかなり難しくなってきたと思われます。37万円をバックに戻り売り、さらにSMA200(橙)が落ちてきますので、来月上旬にかけて37-40万円で推移すると思われます。
よって、仮にレジスタンスラインを上抜けてもこれらのテクニカルが上値を抑える存在となってしまうため、ETHの買いトレードは控えめとし、しばらく戻り売りが良いと考えます。
今週に入ってから暗号資産市場全体のチャート形状は著しく悪化しております。
今回の下落も短期的な調整で終わると願い、買いトレードを継続していきたいと考えますが、一定の警戒レベルを意識しながらのトレードとなりそうです。
また繰り返しになりますが、明日早朝にエヌビディア決算発表もありますので、急騰急落があるとすればこの発表時間前後でしょう。併せて注意しておいていただければと思います。



お客様は、本レポートに表示されている情報をお客様自身のためにのみご利用するものとし、第三者への提供、再配信を行うこと、独自に加工すること、複写もしくは加工したものを第三者に譲渡または使用させることは出来ません。本レポートは、本情報提供者の見解に基づいて作成されており、当社においてその内容を保証するものではありません。 また、これらの情報によって生じたいかなる損害についても、当社および本情報提供者は一切の責任を負いません。本レポートに表示されている事項は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、勧誘を目的としたものではありません。投資にあたっての最終判断はお客様ご自身でお願いします。

マーケット情報一覧へ戻る