2026/04/22
イラン停戦交渉を無期限延長、リスクオン反応は限定的
日本時間早朝、米国側は対イラン攻撃の停止を無期限で延長すると発表しました。もっとも、これはあくまで米国側による一方的な発表という色合いが強く、イラン側が正式に同意しているかどうかは依然として不透明です。次回の停戦協議についても、開催自体は想定されているものの、具体的な日程はまだ定まっていません。
今回、米国側が延長に踏み切った背景には、イラン政府内の意思統一の難しさを見込んでいる可能性があります。報道でも、米国側は「イラン政府が大きく分裂している」との見方を示しており、政権中枢と強硬派のあいだに深い溝があるとの観測が強まっています。こうした内部対立が、交渉を一段と長引かせる要因になっているのかもしれません。
参考: https://jp.reuters.com/markets/commodities/JEFWNOR7GBMT3O5VXY2Q6AKEG4-2026-04-21/
一方で、ホルムズ海峡をめぐる状況は依然として緊張したままです。足元では通航量が平時を大きく下回っており、海上輸送は著しく制限されています。全面衝突が回避されたとしても、物流やエネルギー供給を巡る“兵糧攻め”のような長期戦に移行する可能性は十分あるでしょう。そうなると、市場がこれまで織り込んできた「停戦期待によるリスクオン」は徐々に剥落し、いったん調整色を強めやすい局面に入ると考えています。
■200日線回復はお預けか?
【採用テクニカル】
• 移動平均線(SMA):30(赤)、90(青)、200(橙)
• MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
BTC/JPY日足チャート分析です。
200日移動平均線までの回復をやや期待しておりましたが、そのシナリオはいったん後退したと判断しています。ここから一度下げて再上昇するのか、あるいはもう一段深い調整を挟み、2〜3カ月程度の時間をかけてようやく200日線へ回帰していくのか、現時点で断定はできません。ただ、少なくとも目先は上値を積極的に追いかけにくい地合いへ変わりつつあるように感じます。
米国側は攻撃を再開しない代わりに、経済・物流面でイランを疲弊させる方向を模索しているようにも映ります。その場合、ホルムズ海峡を巡る混乱も長期化しやすく、原油や物流コストの高止まりを通じて、インフレ圧力が想定以上に長引く可能性があります。そうした環境下ではドル買いが徐々に優勢となりやすく、株式や暗号資産などのリスク資産には再び逆風が強まると想定しています。(Reuters)
■三角保ち合い形成中

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
BTC/JPY4時間足チャート分析です。
高値圏で三角保ち合いを形成しています。上昇トレンドラインを明確に割り込むようであれば、再び下落トレンドへ回帰する可能性が高まるため、基本的には戻り売りを意識したい局面です。
現状では1220万円近辺を上値の目安とし、この水準では売りトレードを再開したいと考えています。損切りは1250万円超え、下値メドはSMA200(橙)近辺を想定し、1140万〜1160万円ゾーンでの利益確定を狙うイメージです。
■上昇トレンドラインをすでに割り込んでいるETH

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
ETH/JPY4時間足チャート分析です。
ETHはすでに上昇トレンドラインを割り込んでいます。背景のひとつとして、日本時間4月19日未明に発生したrsETHの大規模ハッキング事件が挙げられます。今回の被害額は約2.92億ドル規模と報じられており、Kelp DAOのLayerZero関連ブリッジを通じて約11万6500rsETHが不正流出したとの情報が出ています。Aave側でも4月18日19時UTCごろからrsETH関連市場の凍結対応が始まっており、DeFi市場全体に信用不安が波及しました。日本時間ではおおむね4月19日未明の出来事として捉えてよいでしょう。
参考:https://www.coindesk.com/tech/2026/04/19/2026-s-biggest-crypto-exploit-kelp-dao-hit-for-usd292-million-with-wrapped-ether-stranded-across-20-chains?utm_source=chatgpt.com
現在のDeFi市場では、流動性不安や担保不安を受けて、現物のETH系トークンを処分しづらい投資家がヘッジ目的でETHショートを積み増している可能性があります。実際、AaveではrsETH関連市場の凍結が行われており、今回の問題がETHの需給やセンチメントに悪影響を与えている構図が見て取れます。
参考:https://governance.aave.com/t/rseth-incident-report-april-20-2026/24580?utm_source=chatgpt.com
海外デリバティブ市場を見ても、BTCやSOLと比較してETHの資金調達率が弱含みで推移しやすい地合いが続いている印象です。今回の問題は単なる一過性の材料ではなく、DeFi全体の信用収縮や流動性低下につながる恐れがあるため、ETHはしばらく下落トレンド寄りの値動きになりやすいとみています。37万円前後から戻り売りを狙い、30万円方向を意識したトレード戦略を継続したいところです。
■3月17日高値には程遠い

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)
SOL/JPY4時間足チャート分析です。
アルトコイン市場全体として、資金の戻りはやや鈍くなってきました。BTCは直近で高値を切り上げる場面があった一方、SOLは3月17日の1万5500円近辺を高値に、足元では1万3800円前後での推移にとどまっています。相対的な戻りの鈍さが目立っており、上値の重さを意識せざるを得ません。
目先は1万4000円近辺までの戻りを想定しつつ、この水準から再度戻り売りを狙うイメージです。あと1〜2日ほどはもみ合い相場が続く可能性がありますが、月末に向けては反落を意識したトレードへ移行したいと考えています。ターゲットは1万2500〜1万3000円付近。停戦期待で積み上がったリスクオンポジションの巻き戻しを取りにいく戦略です。
■全体まとめ
- 米国は対イラン攻撃の停止を無期限延長と発表したが、イラン側の正式同意はなお不透明
- 次回の停戦協議日程は未定で、楽観一辺倒の相場にはなりにくい
- ホルムズ海峡は依然として通航制限が続いており、物流・エネルギー不安は解消していない
- そのため、インフレ圧力の長期化とドル買い再開の可能性を警戒
- BTCは200日線回復シナリオがやや後退し、目先は戻り売り優勢の見方
- BTC/JPYは1220万円近辺を戻り売り目線、損切りは1250万円超え、利確目安は1140万〜1160万円
- ETHはrsETHハッキングの影響で地合いが悪化、DeFi不安も重なり戻り売り継続を想定
- SOLも戻りが鈍く、1万4000円前後からの戻り売り、1万2500〜1万3000円方向を意識
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