Market Report

マーケット情報

2024/09/02

暗号資産週間レポート(2024.8.25~2024.8.31)
SBIHとOasysが戦略的業務提携!今週は雇用統計に注目したポジション構築を!

【8/25~8/31週のサマリー】
・フランス当局はTelegram(テレグラム)のパベル・ドゥーロフCEOを逮捕
・米SECは世界最大の分散型NFTマーケットプレイスの「OpenSea」にウェルズ通知を送付
・SBIホールディングスとゲームに特化したブロックチェーンプロジェクトを運営するOasysが戦略的業務提携を発表


【暗号資産市場概況】
8/25~8/31週におけるBTC/JPYの週足終値は前週比▲5.98%の8,639,050円、ETH/JPYの週足終値は同▲6.92%の368,325円であった(※終値は8/31の当社現物EOD[9/1 6:59:59]レートMid値)。
週初の暗号資産市場は、ビットコインが$200M超の米ビットコイン現物ETF需要を背景に8月初旬以来の$65,000に到達。一方で$65,000からさらなる上昇は果たせずに、週央28日早朝には$58,000まで急落。下落の背景としてはARKInvestの米ビットコイン現物ETF「ARKB」から$100M以上の資金流出が確認されており、米ETFが起因となりデリバティブで大規模な精算を巻き込みながら急落したと推測される。週後半29日早朝には米半導体大手NVIDIAの好調な決算発表、同日夜の米2QGDPなど安定した経済指標を背景に米株式市場が上昇。ビットコインも一時$61,000まで回復、26日から継続した下落に区切りをつけたように見せた。ところが30日未明から再び下落に転じたビットコインは27日~30日まで継続した米ビットコイン現物ETFの流出超過を背景に、週末31日未明には週の最安値となる$57,700まで下落し、ビットコインは上値の重さを示す下影陰線をつけて8月をクローズ。ビットコインは28日、29日、31日と複数回にわたって$58,000付近の下値トライをしており、下落リスクが高い状態といえるだろう。先週同様に下値を探る動きを継続する場合、$55,000を意識した値動きを見せる可能性がある。
個別銘柄ではOAS(Oasys)の価格上昇が目立った。週央にアジア最大級のWeb3カンファレンスである「WebX2024」にてSBIHDとOasysの戦略的業務提携締結が発表されたことが好材料となり、ビットコインを大きくアウトパフォーム。前週比+18%の上昇となった(最高値では+52%)。その他CEOが逮捕されたSNSプラットフォーム「テレグラム」と関係が深いTON(Toncoin)が急落。
今週は3日の米国株式市場の休場からスタートし、4日のISM製造業景況指数、5日のADP雇用統計、6日の雇用統計と注目すべき経済指標が続々と発表される。先月のジャクソンホール会議にて9月のFOMCでの利下げはほとんど確実なものとなっており、市場参加者は利下げ幅に着目している。9月のFOMCでは0.25%の利下げがコンセンサスとなっているが、雇用統計次第では大幅利下げの可能性も残しており、指標前後のポジション構築は慎重にされたい。


[BTC/USD週間チャート(30分足)]

(TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)



[ BTC/JPY週間チャート(30分足)]

(TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)



[BTC/USD, OAS/USD週間チャート(30分足・騰落率)]

(TradingView提供のチャートにてSBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)




【8/25~8/31週の主な出来事】



【9/1~9/7週の主な予定】


【今週のひとこと】Telegram(テレグラム)とは?

先週Telegramの創業者でCEOのパーヴェル・ドゥーロフ氏がフランス当局によって逮捕されました。Web3プロジェクトでは馴染みの深いアプリケーションですが、日本では認知度が低いため本号ではTelegramについて説明をします。
Telegramとは2013年に開発されたメッセージアプリケーションです。X(旧Twitter)やFacebook、LINEなどと同様にテキストや写真、動画などを1人~複数人に共有可能です。Web3プロジェクトでは運営チームとのコミュニケーションの場として利用されるほか、暗号資産ユーザー同士のコミュニケーションの場やプロジェクト担当者同士のコミュニケーションツールとしても広く利用されています。Web3プロジェクトと相性の良いアプリケーションではありますが、匿名性が高くハッキングを企図したメッセージが送られてくることもあるため利用する際には注意が必要です。


(SBI VCトレード株式会社 市場オペレーション部作成)


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