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マーケット情報

2025/10/22

ボトム圏での乱高下、1600万円をサポートに値固めか?

ビットコイン(BTC)は急落後も激しい値動きが継続、上がったり下がったりと方向感に欠ける展開が続いています。株式やゴールドが堅調に推移する中、ビットコインのみが出遅れ感を残しています。先週末には円建てベースで安値を更新し、一時は200日移動平均線付近まで下押しする場面もありましたが、現在は反発基調を見せています。

昨日は一時的にボトムアウトを示唆する急伸が見られたものの、UTCクローズにかけて上昇分を帳消しにする値動きとなりました。明確な悪材料は見当たりませんが、オンチェーンデータではクジラ(大口投資家)による新規の売りポジション構築が確認されており、彼らの動きが上値を抑えている可能性があります。当面は不安定な相場が継続する可能性がありそうです。



■1900万円方向へ再び期待


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


サポートラインはおおむね1600万円付近に位置しており、ここを明確に割り込むようだとテクニカル的にも下落トレンドへの転換が懸念されます。ただし、8月以降この水準は複数回にわたり下値支持線として機能しており、相応に強いサポートゾーンと見られます。

また、グローバル市場ではデリバティブ(先物・オプション)市場におけるショートポジション残高が依然として高水準にあります。これらが一斉に解消(ショートカバー)に向かえば、ストップロスを巻き込む形で1900万円方向への上昇が再開する可能性もあるでしょう。




■下落圧力はそろそろ一服?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


SMA30(赤線)付近を短期的なサポートとして意識しつつ、反発局面を想定します。目先の上値目標は、前日レジスタンスとなった1700万円前半の水準です。ここはSMA90(青)およびSMA200(橙)が集まる抵抗帯でもあり、しばらくは上値が抑えられやすいと見られます。

17日以降は下値を徐々に切り上げており、ボトム形成を示唆するような動きです。現状はSMA30〜SMA90&200のレンジ内で推移しており、このレンジをどちらに抜けるかが次のトレンドの方向性を決定づける展開となりそうです。
週後半にかけては1640万〜1720万円のレンジを想定しつつ、緩やかな下値切り上げを予想します。MACDも0ライン付近まで回復しており、下落圧力は一服しやすい局面です。



■下降トレンドラインを反発も押し戻される

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


ETHは下降トレンドラインを右方向にブレイクしており、反発転換の兆しが見え始めています。ただし直近の下落局面での押し込みが強く、戻りには時間を要する可能性があります。筆者は現水準でのサポート維持を前提に押し目買いスタンスを継続中です。

戻りのターゲットはSMA90(青)付近、すなわち62万円台を想定しています。MACDは0付近での膠着が続いており、値動きが収束してくるにつれ上昇圧力が高まると見られます。BTC同様、乱高下相場が次第に落ち着き、来週以降は上昇基調に転じる展開を予想します。



■SOLはボトムアウトの兆し

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


SOLは三角保合いを一時的に上抜けた後、再び押し戻されました。とはいえ、チャート形状は徐々に落ち着きを取り戻しており、SMA30(赤)〜SMA90(青)のレンジ推移に移行する可能性が高いと見られます。
BTCやETHに比べると値動きが限定的で、ボトムアウトの兆候が最も早く出るのはSOLかもしれません。

今週金曜日には米CPIが臨時発表される予定です。米政府機関一部閉鎖は依然継続していますが、民主党によるフィリバスター(議事妨害戦術)も体力的に限界が近づいており、いずれ法案が可決される見通しです。
さらに来週はFOMCが開催され、利下げ実施および12月までの金利見通しが焦点となります。パウエル議長のハト派姿勢がどこまで強まるかに注目が集まるでしょう。

イベントが増える週末以降、リスクオンムードが再び強まる可能性があり、引き続き買いトレード継続方針としたいと思います。




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