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マーケット情報

2025/02/26

BTC続落!米株も崩れてリスクオフ相場開始か?

先週金曜日は海外大手取引所のBybitが14億ドル相当のETHがハッキングされ、マーケット全体が売り押されました。
そして月曜日、米株全体が崩れ始め、米債券は買われ、典型的なリスクオフ相場に発展し、さらに続落。BTCは天井圏で形成していた9-11万ドルのレンジをついに下抜ける展開となっております。
この4ヶ月は高値圏でのレンジは底堅いものでして、9万ドルに近づく度に下髭をつけた小さな急反発が入り、買い意欲が旺盛だったのですがついに割り込んでしまいました。
ビットコインETFの現物の売りも多く、今月は売越となりそうで、これらの売却も上値を抑える要因となっているようです。
間も無くカナダやメキシコへの関税議論も大詰めを迎えると思いますが、本件について2国間協議がうまくいっていないのかもしれません。それらが原因で今週は米株が売られつつあり、ビットコインも連動して売りが入り始めたようにも感じられます。 この2ヶ月はアルトコインばかり売られており、ビットコインは下がれば買われる傾向がありましたが、ついにビットコインまで売られる事象が確認できたので、おそらく売る理由があるのでしょう。もしかしたらビットコインの戦略備蓄予算が市場予想と大幅に乖離するのかもしれませんね。ここ最近は米国時間に毎度下げる値動きが確認されておりますので、米国発の何らかの要因があると筆者は睨んでおります。



■SMA200は1240-1250万円


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤),90(青),200 (橙)
MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY日足チャート分析から入ります。SM200(橙)に徐々に近づいてきており、超重要なサポートラインになります。
200日移動平均線は過去に何度もレジサポラインとして機能したことが多く、目先この水準がターゲットになると予想します。
1240-1250万円あたりまで今週末までに下げる場合はそこが一旦の買い場と予想します。ドル建てでは82000ドル付近となります。あと6-7%程度の下落を想定しながら立ち回っていくと良いのではないでしょうか。
日足レベルでは天井圏の並行チャネルやヘッドアンドショルダーを明確に下抜けました。戻りはネックラインですが、ドル円の下落も著しいため、特に円建てでの下落幅がより大きなものになる可能性があります。個人的にはドル円レートも年初156-158円あったものが現在は148円台ですが、140円方向で見ておりますので円建てだけでも10%余計に下落幅がついてくるイメージです。
ドル建よりも下げ幅は激しいものとなりやすいのでこのあたりも注意しておくべきではないでしょうか。







■38万円台のレジスタンスラインが戻りの目安

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


ETH/JPY4時間足に移ります。ETHも下落はしたものの、2月の安値を更新することなく推移している状況です。
戻りの目安は38万円台のレジスタンスラインが意識されやすいでしょう。現状価格からレジスタンスラインまでの戻り売りを意識し、安値をトライするイメージです。
MACDもしっかりと調整を得て横ばいの期間が長かったため、BTCから遅れてさらに走り出す可能性もあります。これから確定申告時期ですので含み損をギリギリまで耐えても致し方いく決済する投資家も日米で出てくるでしょう。この時期は過去によく下落するフェーズですので上がったところは売られやすいので注意が必要です。買い場は夏頃やってくると思いますが、目先はまだ利食いフェーズだと考えて戻り売りを優先したいと思います。







■SMA30からも戻り待ち

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


最後にSOLです。ETHがハッキングされたのにも関わらず、SOLを初め、SOL系トークンも弱さが目立ちます。
はっきりとした理由はよくわかりませんが、個人的な見解では、ハッキングされたETHはブリッジされてSOL市場に雪崩こみ、それらを売却してDAIなどに戻して出金が確認されたことから、SOLの売りが出ているように感じられます。
SOLのDEX市場が資金洗浄場となっており、今後のDEX規制の対象になりかねないと先回りして考えたプレイヤーから売りが先行しているように思えます。
SOLのDEXは昨今急成長を見せており、流動性も圧倒的なものへと進化してきました。
その反面、ETHからSOLにブリッジできる環境は追跡がより困難なものになりますので、ハッカーの資金洗浄場としてはうってつけの場となりそうです。皮肉にも今回の事件を助長したと考えられますので、SOLが大幅に続落してしまった原因はこのあたりにもありそうです。

さて、チャート分析ですが、25000円付近のレジスタンスラインまで戻りを待ちたいところですが、厳しいかもしれません。SMA30(赤)が時間の経過とともに下落してきますから明日以降この移動平均線をバックに戻り売りを実践していく浅い戻り売りを意識しておいた方が良いかもしれません。
本日は全体的に悲観的な内容ばかりですが、米株を中心とした本丸の値動きもネガティブなものとなっておりますので、こればかりは致し方ありません。暗号資産は米資本が大半で動いておりますのでその影響も受けやすいと考えます。
暗号資産の反発を期待するならば、他力本願ですが米株の動向にも注視しながらリスク管理をされてください。目先戻り売りを継続、BTCはSMA200から買いで入る距離を取った深い押し目買い戦略と併せて実行していく予定です。






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