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マーケット情報・チャート

2024/05/01

香港ビットコインETFは期待はずれ!?セルザファクトも含めて反落へ


昨日、香港株式市場でBTCとETHの現物ETFが上場しました。
業界では盛り上がっていたのですが、前評判以上に取引量が先細っており、コインポストの報道によると、米国ETFの1/60程度だったようです。
2つのETF併せて1,100万ドルとのことで、日本円でたったの17億円相当にとどまった報道もありました。
https://coinpost.jp/?p=528287

それでも中国人投資家が暗号資産へのアクセス権が認められたことは大きな一歩に違いはありません。
中長期的に大きな資金フローが入ってくるようになるとは思いますが、まずは期待以上に買われていた暗号資産はセルザファクトを起こして反落したと言っても過言ではないでしょう。
また今週に入り、米株市場が軟調に推移しており、併せて連れ安になった要因も重なったと思われます。

出所:TradingView


参考までに、NASDAQ CFD指数とBTCUSD1時間足の比較チャートです。
特に今週から連動していることがよくわかるチャートです。
しばらく米株に引っ張られる展開を予想します。

■BTCはレンジトレード継続


【採用テクニカル】
移動平均線(SMA):30(赤), 90(青), 200 (橙) MACD:12, 26, 9

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY日足チャート分析に入ります。
ドル建てでは安値を割り込みましたが、ドル円の上昇が手伝って高値圏でのレンジ相場が続いております。

BTC/USDの下落は単発的なものだと考えておりますので、BTC/JPYの安値更新もそろそろ止まるイメージです。
テクニカル的にはSMA30と90の間で推移すると考えます。 価格にしますと、およそ925-1015万円での推移を予想しており、先週のコラム同様に、今週後半もレンジトレードを繰り返す予定です。

またMACDも先週に引き続き、0.00付近で停滞を開始しております。これもレンジトレードの継続合図の一つです。

このマーケットはまだしばらく続くイメージを持っておりますので、下で買って上で利食いを入れる、そんなトレードを繰り返していきたいと思います。


■4時間足ベースでの上値の目処は990-995万円?

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


BTC/JPY4時間足に時間軸を落として詳細を見ていきましょう。
現状950万円を少し割り込み始めております。
目先サポートラインは920万円前後に引くことができますので、今週後半一度くらいはこの水準にタッチするかもしれません。
4時間足ベースでの上値の目処はSMA30(赤)と90(青)が参考になるでしょう。現在価格は990-995万円付近にて推移しておりますので、価格が戻った際の最初の逃げ場はこの価格帯になると予想します。
またSMA200(橙)も1015万円付近で推移しておりますので、日足のSMA30とも重なっている状況です。
よって、やはり1015万円は上限になりやすいと予想します。
向こう1週間は1000万円に回復する局面では利益確定を優先する方が良さそうです。

■ETHは直近安値からの距離が遠い

出所:SBIVCトレード PCブラウザ トレーダーモード


続いて、ETH/JPY4時間足分析です。
BTCと比較して、4月の安値との距離がまだ遠い状況です。
この現象もBTCへの期待が先行していた失望売りが短期的に大きく出ている証拠かもしれません。
下落はしているものの、短期的に売られすぎ水準に到達している可能性が高いというわけです。よって並行チャネルレンジ内での推移はそろそろ上方向に賭けたトレードを再開しても良い頃合いのようにも感じます。
目先、上値を阻む要因としては、SMA30,90,200が断続的に並ぶ49-50万円付近でしょう。 先日、一時、これらのテクニカルポイントを全て上回っていたので、いよいよ上昇トレンド再開か!?とも思いましたが、失敗に終わりました。

しかしながら、現在の下落もここで止まり、価格を回復させる局面が早々起これば、再度上昇機運が高まりますので、この値動きに期待したいところです。
最後に、今週のドル円レートは一時160円台にまで急騰し、今週は為替介入も入っている模様です。
まだまだ円安基調は続くものと考えますが、乱高下相場は続くと予想されます。(※ドル円が上昇すれば、BTC/JPYも上昇しやすくなります。)

今週後半、警戒すべき経済指標は今夜27時からのFOMCでしょう。
今年に入って米国経済は再び緩やかなインフレ率上昇に悩まされており、市場予想を度々上回る結果が重なっていることから、おそらく今夜のパウエル議長はタカ派姿勢を鮮明に打ち出してくると予想できます。
そういった観点からも株式市場も暗号資産市場も売りが先行しているように感じます。
よって、しっかりと買い向かうならば、FOMC通過を見届けた、明日明後日からの押し目買いにチャンスがあるかもしれないことを付け加えておきます。


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