2026/04/01

イラン戦争終結に前進も、上値は重い展開か

先週末から米国とイランの協議には一定の進展が見られつつあります。しかし、現時点では具体的な合意内容や実行段階に関する発表はなく、市場が安心感を持てる状況には至っていません。

一方で、株式市場全体はやや崩れ気味に推移しており、原油価格も十分に下げ切れていない状況です。こうした値動きを踏まえると、足元の反発はあくまで一時的な調整局面に過ぎない可能性が高いと考えています。

そもそも、原油関連設備や石油精製設備、LNG設備などはすでに一部が破壊されており、復旧の目処も立っていません。仮に戦闘そのものが沈静化に向かったとしても、供給能力の回復には相応の時間を要するでしょう。結果として、世界全体のエネルギー供給量は落ち込み、グローバルベースでの物価上昇圧力はしばらく継続する公算が大きいと見ています。

この影響もあり、主要先進国通貨における利下げ期待は軒並み後退し、反対に利上げ観測が強まりつつあります。インフレを抑え込むために金融引き締めが長引けば、2022年のような金融市場の不安定な地合いが再び意識されても不思議ではありません。戦時が終結に向かったとしても、その先には別のリスクオフ材料が控えていると考えるべき局面でしょう。



■トレンドライン割り込み待ち

【採用テクニカル】
• 移動平均線(SMA):30(赤)、90(青)、200(橙)
• MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)

BTC/JPY日足チャート分析です。

足元ではトレンドラインにサポートされながら推移していますが、あとわずかな下落でこの水準を割り込む可能性が高まっています。MACDも調整局面を終え、0.00ラインをやや下回ってきました。テクニカル的には、大きな下落トレンドが再開されるための条件が徐々に整ってきている印象です。

このような地合いの中で積極的に買い向かうのは、ややリスクが高いと考えます。やはり、イランと米国が暫定的にでも合意に達し、ホルムズ海峡の自由通行が明確に回復するまでは、強気に転じにくい地合いではないでしょうか。

現時点では、引き続き売り目線を継続したいと考えています。

■ 1100万円を背に戻り売り継続

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)

BTC/JPY4時間足チャート分析です。

SMA90(青)とSMA200(橙)は、週後半にかけてデッドクロスを形成する可能性が出てきました。MACDも0.00付近まで回復しており、短期的な自律反発がいったん終わるタイミングと重なりやすいでしょう。

そのため、戻り売りを狙うのであれば、まさにこのあたりのタイミングが有力と考えます。価格帯で見ると、1100万円付近はテクニカル条件が重なりやすく、戻り売りが入りやすいポイントです。上値の重さが意識されやすい水準でもあるため、ここを背に売り上がる戦略は有効ではないでしょうか。

個人的には、1150万円超えにストップを置きつつ、1000万円方向への下落を狙うトレードに挑戦したいと考えています。



■ETHは33万5000円以上から売りやすいか

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)

ETH/JPY4時間足チャート分析です。

こちらも上昇トレンドライン割れ待ちといった地合いです。現在はSMA90(青)付近で上値を抑えられており、33万5000~33万8000円あたりは戻り売りを仕掛けやすい価格帯と考えます。

BTC同様に、MACDも0.00付近までの調整をほぼ終えつつあり、このタイミングから反落に転じるシナリオは十分に想定できるでしょう。したがって、現局面では戻り売りを優先して考えたいところです。

一方で、買いの反発を狙うのであれば、トレンドライン付近まで引きつけた押し目買いが候補になります。その場合は、32万円付近からのエントリーを模索し、SMA90突破を狙う形でしょう。上値のターゲットとしては、レジスタンスラインが位置する35万円付近が意識されやすいと考えます。



■ SOLは13600円付近からの売りが有力か

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)

SOL/JPY4時間足チャート分析です。

SOLは並行チャネルレンジを下抜けてきました。ETHはまだ比較的堅調に推移していますが、そのほかの主要アルトコインは全般的に軟調な値動きが目立っています。SOLについては、すでにネックラインも割り込み、戻り局面でも上値を抑え込まれやすい形状です。 そのため、BTCやETHより一足早く下落トレンド入りした可能性があると考えています。

今週木曜から金曜にかけて、仮に13600円付近まで戻す場面があれば、角度的にはSMA90(青)やSMA200(橙)がちょうどこの価格帯に接近してくる可能性があります。そうなれば、複数のテクニカル条件が重なるため、この付近での戻り売りは機能しやすいのではないでしょうか。



■ 所感

今週金曜日はグッドフライデーのため、主要先進国の金融市場は休場となります。米国の雇用統計は発表される見通しですが、その結果を確認した後は、閑散相場に移行する可能性もありそうです。

ただし、イラン情勢については週明けから再び材料視されやすく、本格的に相場が動き出すのは来週以降になるかもしれません。個人的には、大きすぎないポジションサイズでショートを維持しつつ、しばらく様子を見る方針です。



■ まとめ

• 米国とイランの協議には進展が見られるものの、具体策が未公表のため市場は安心し切れていない
• 原油・LNG関連設備の破壊により、戦闘終結後もエネルギー供給不安とインフレ圧力は残りやすい
• 利下げ期待は後退し、再び金融引き締め懸念が強まることで、2022年型の不安定相場も意識される
• BTC日足はトレンドライン割れ目前で、MACDも弱く、下落再開の条件が整いつつある
• BTCは1100万円付近、ETHは33万5000~33万8000円付近、SOLは13600円付近が戻り売り候補として意識されやすい
• 金曜のグッドフライデー通過後は閑散相場の可能性もあるが、週明け以降に中東情勢が再び相場材料になる可能性が高い
• 基本戦略は無理に買い向かわず、戻り売りを中心に慎重に構える局面と考える




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