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149日前

ブラックロック、豪ビットコイン現物ETF市場に参入―競争激化の中で期待される展開

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 米国での成功を足がかりに、ブラックロック<BLK>はビットコインETF(上場投資信託)をオーストラリア市場に投入する。これにより、同国は規制下での暗号資産アクセスの実証実験場となり、ETF間の競争限界を試す場としての役割を担うことになる。

 ブラックロックはデジタル資産分野でのグローバル展開をさらに拡大し、2025年11月中旬までにオーストラリア証券取引所(ASX)向けにiシェアーズ・ビットコインETFの上場を計画している。

 この動きにより、世界最大の資産運用会社が米国以外で最も急成長を遂げているビットコインETF市場の一角に参入することになり、既存の現地発行体間の競争がさらに激化することが予想される。

 新規ETFの運用手数料は0.39%で、米国上場のiシェアーズ・ビットコイン・トラスト<IBIT>をラップする形式となる。これにより、豪投資家は資産を直接保有・管理する必要なく、規制下でビットコイン(BTC)に投資することが可能となる。

 ブラックロックは、この仕組みが暗号資産市場への参入においてコスト効率に優れ、運用面でも簡素化された入り口を提供すると説明している。

●ブラックロック、オーストラリアの活況を呈するビットコインETF市場でヴァンエック社とモノクローム社に対抗

 ブラックロック・オーストラリア・ニュージーランドの機関投資家向け事業責任者タマラ・スタッツ氏は、同商品が「ポートフォリオ分散効果を期待する機関投資家の関心の高まり」に対応したものだと説明した。

 グローバルプロダクトソリューション部門責任者スティーブ・イード氏は、IBITを現地市場に投入したことについて「より多くのオーストラリア人が投資機会を得られるよう、アクセスの拡大と投資の民主化を推進する」という同社の方針を反映したものだと付け加えた。

 ブラックロックの参入により、すでに活発な動きを見せているオーストラリアのビットコインETF市場に強力な競合他社が加わることになった。主要プレイヤーとしては、グローバルX 21シェアーズ・ビットコインETF(EBTC)、ヴァンエック・ビットコインETF(VBTC)、モノクローム・ビットコインETF(IBTC)、デジタルX・ビットコインETF(BTXX)などが挙げられる。

 これらのファンドはいずれも1億5000万~3億豪ドルの資産を運用しており、流動性ではヴァンエックが、流入額ではグローバルXとモノクロームがそれぞれ優位に立っている。

 モノクロームのIBTCは1000BTC以上を保有し、10月時点で1億8800万豪ドルの資産規模を有しており、国内で最初にビットコインを直接保有するETFとして注目を集めた。

 ブラックロックのIBITの参入により、市場における競争と流動性がさらに高まることが予想される。

 この動きは、現地のETFがビットコイン価格が10万ドルを突破した動きと連動して好調を維持している時期、そして規制当局が暗号資産商品をオーストラリアの主流金融システムに統合するための枠組み整備を進めているタイミングで起こった。

 ブラックロックの参入は、同社が最近英国市場に進出したことに続くものだ。同社は10月、ロンドン証券取引所においてiシェアーズ・ビットコインETP(IB1T)の提供を開始した。

 この現物連動型商品はコインベースがカストディを担当しており、金融行動監視機構(FCA)が2021年に禁止していた暗号資産取引所取引型商品の規制を撤廃したことを受け、英国の個人向け暗号資産市場が再開されたことを意味している。

●ASICがデジタル資産監督体制を強化 ブラックロック、暗号資産運用資産総額1040億ドルを報告

 この発表は、オーストラリアの企業規制当局であるオーストラリア証券投資委員会(ASIC)がデジタル資産に対する監督方針を更新したタイミングでなされた。

 先週(10月最終週)発表された新たなガイドラインにより、ラップドトークンやステーブルコイン、トークン化証券、デジタルウォレットを含むほとんどのデジタル資産が、金融商品として正式に分類されることになった。

 これらの金融商品を取り扱う事業者は、2026年6月30日までにオーストラリア金融サービス免許(AFSL)を取得する必要がある。

 ビットコイン自体は金融商品に該当しないものの、ASICはビットコインに連動する投資商品や関連サービスについては規制監督の対象となる可能性があることを明らかにした。

 移行期間を円滑に進めるため、ASICは2026年半ばまでの猶予期間を設ける「ノーアクション・ポジション」を導入し、事業者が免許取得要件を満たすための時間的余裕を与えた。

 さらに、AFCA(オーストラリア金融苦情処理機構)は2025年度に159件の暗号資産関連苦情を受理しており、その大半が詐欺行為や不十分な情報開示に関するものだった。

 世界的に見ると、ブラックロックのiシェアーズ・プラットフォームは依然として同社の主要な収益源となっている。最新の四半期報告書によると、同社のETFは第3四半期だけで過去最高となる2050億ドルの純流入額を記録し、そのうち170億ドルがデジタル資産ETFによるものだった。

 年初来の流入額は340億ドルに達し、同社が運用する暗号資産の総額は現在約1040億ドルに達している。

 設立から2年弱のiシェアーズ・ビットコイン・トラストは、ブラックロックで最も収益性の高いETFとなり、年間手数料収入は約2億4500万ドルに上り、従来からの主力商品であるiシェアーズ・ラッセル1000グロースETFやiシェアーズMSCI EAFE ETFなどの長期運用ファンドを凌駕する規模に成長している。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/blackrock-enters-australian-bitcoin-spot-etfs-market/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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