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16日前

SEC、暗号資産に「セーフハーバー」免除案

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 SEC(米証券取引委員会)は、暗号資産(仮想通貨)に対し、ここ数年で最大の規制面での前向きな姿勢を示した。

 SECのポール・アトキンス委員長は3月18日、暗号資産プロジェクトが直ちに証券登録を行わずとも運営できる「セーフハーバー(安全港)」免除を提案した。これは、長年にわたり米国内の開発を抑制してきた「執行による規制」路線を明確に転換するものだ。

 トークンプロジェクトは、SECによる訴訟リスクに常にさらされることなく、分散化に向けた適合的な移行期間を確保できるようになる。アルトコインの評価にとっては、前提条件が大きく変わることになる。

●セーフハーバーの枠組み

 アトキンス委員長は、意図的に曖昧さが残されてきた約10年にわたる状況に切り込んだ。

 同氏はデジタル・チェンバーのイベントで講演し、資金調達と基礎資産を切り分ける新たな枠組みを提示した。具体的には、「デジタル商品」「デジタル収集品」「デジタルツール」「決済用ステーブルコイン」の4分類が、証券規制の対象から明確に除外される。

 これらの分類に明確に当てはまらないケースについても、セーフハーバーにより猶予期間が与えられる。開発段階でハウイーテストに形式的に抵触したとして即座に警告(ウェルズ通知)を受けるのではなく、目的に応じた情報開示と透明性のある分散化への道筋が求められる形となる。まず開発し、進行に応じて順次適合させるという考え方だ。

 カストディ(保管)規制も見直される。ブローカーディーラーは、暗号資産と従来型証券を同時に保有できるようになる見通しで、実質的に利用されてこなかった特別目的ブローカーディーラーモデルは廃止される方向だ。

 アトキンス委員長は、暗号資産取引を国内証券取引所へ呼び戻し、長年の法的不確実性で揺らいできた市場の安定化を図る狙いがある。XRPのような資産は、規制上の不透明感が解消されると同時に急騰してきた経緯がある。

 こうした不透明感は、急速に解消へ向かっている。

●発行体・取引所への影響

 短期的な恩恵を受けるのは、米国拠点のトークン発行体と取引所だ。

 コインベースは長年、上場銘柄が訴訟の引き金となるリスクを抱えて運営してきた。正式なセーフハーバーの導入により、この存続リスクは完全に解消される。こうした規制の明確化は、機関投資家向け商品の承認に向けて欠けていた要素でもある。

 最も直接的な恩恵を受けるのはETF市場だ。ソラナの現物ETF申請は、これまでSECがSOLを証券と位置付けていたことが障害となっていた。新たな分類でSOLが「デジタル商品」または「デジタルツール」に位置付けられれば、承認までの道のりは一気に短縮される可能性がある。

 より広範な影響としては、セクター全体の再評価が挙げられる。トークン価格はこれまで、規制リスクを織り込んだディスカウント状態で推移してきた。そのディスカウントが解消されれば、評価は全体的に上方修正されることになる。

 業界全体の資本コストは低下した形だ。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/sec-chair-paul-atkins-safe-harbor-crypto/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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