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86日前

モルガンS、ビットコイン現物ETFを申請―ウォール街が本格参入か

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 モルガン・スタンレーは6日、SEC(米証券取引委員会)に対し、ビットコインETF(上場投資信託)のS-1様式の登録届出書を提出した。承認されれば、同行がビットコイン現物ETFを立ち上げる道が開かれ、暗号資産市場への関与をさらに一段進めることになる。

 提案されている商品は「モルガン・スタンレー・ビットコイン・トラスト」と名付けられ、第三者の暗号資産商品を販売する立場から、自社で投資ビークルを構築する方向へと転換する象徴的な動きとなる。

●モルガン・スタンレー、価格連動型のシンプルなビットコインETFを志向

 届出書によると、この信託は受動的なETFとして設計され、手数料や経費を差し引いた米ドル建てのビットコイン価格の動きを忠実に反映する。レバレッジやデリバティブ、積極的な取引戦略は用いず、ビットコインを直接保有する。

 純資産価値は、主要な現物ビットコイン取引所の取引データを集約した価格指標を基に、日次で算出される。

 SECの承認を前提に、未公表のティッカーシンボルで全米の証券取引所に上場される見通しだ。

 信託のスポンサーはモルガン・スタンレー・インベストメント・マネジメントが務め、保管や運営管理は指定されたサービスプロバイダーが担当する。受益証券の設定・償還は、認可参加者による大口取引に限定され、現金または現物で行われる。

 現金による設定・償還の場合、第三者のビットコイン取引相手が信託に代わって売買を執行し、その取引コストは認可参加者が負担する。

 個人投資家は直接償還することはできず、証券口座を通じて流通市場で売買する形となるため、市況によっては価格が純資産価値から若干乖離する可能性がある。

 今回の申請は、米国市場でビットコイン現物ETFが急速に拡大している状況を背景としている。データによれば、これらの商品は純資産残高で1230億ドル超を保有し、ビットコイン全体の時価総額の約6.6%を占める。

 年初来の純流入額は11億ドルを超え、5日時点でビットコイン価格は9万3800ドル近辺で推移している。

 ブラックロックのビットコイン現物ETFは、同社にとって最大級の収益源の一つに成長し、配分額は1000億ドル規模に迫っており、手数料ビジネスとしての潜在力を示している。

●モルガンS、暗号資産を主流ポートフォリオへ押し上げ

 モルガン・スタンレーはソラナ(SOL)に連動するETFの申請も行っており、暗号資産連動型投資ビークルへの取り組みを広げている。ソラナETFは、累計で約8億ドルの資金流入を集め、純資産総額はすでに10億ドルを超えた。

 一連の申請は、暗号資産投資の経済的利益をより多く自社で取り込む戦略を示しており、競合他社にエクスポージャーを委ねる姿勢からの脱却を意味する。

 主にファンド販売に注力する運用会社とは異なり、モルガン・スタンレーは約8兆2000億ドルの顧客資産を管理する世界最大級のウェルス・マネジメント事業を展開している。

 S-1提出のタイミングは、規制および商業環境の変化とも符合する。同行はFRB(米連邦準備制度理事会)の承認を前提に、Eトレード・プラットフォームを通じてビットコイン、イーサリアム、ソラナの直接取引を提供する準備も進めている。

 同行は、米国における規制姿勢がより寛容になりつつあることを、デジタル資産サービス拡充の要因として挙げている。

 投資家にとって、この信託は、自己管理の煩雑さを避けつつ、なじみのある証券インフラを通じて規制下のビットコイン投資を行える手段となる。

 他の現物ETFと同様、この仕組みは日次の設定・償還を通じて受益証券価格を基礎資産に近づける設計となっており、過去の信託型商品で問題となった恒常的なプレミアムやディスカウントの解消を図っている。

(イメージ写真提供:123RF)

https://cryptonews.com/news/morgan-stanley-sec-s1-btc-trust/

This story originally appeared on cryptonews.com.

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