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12日前
トランプ政権下のSEC改革、暗号資産監督めぐり議論―一族関連事業との利益相反も焦点
米金融規制当局が暗号資産(仮想通貨)の監督ルールを大きく見直した。25日、SEC(米証券取引委員会)とCFTC(米商品先物取引委員会)は共同指針を公表し、大半のデジタル資産をコモディティー(商品)または「デジタルツール」に分類。これにより、従来SECが担ってきた強力な執行中心の監督権限は大きく後退することになる。
この措置を受け、トランプ一族が関与する分散型金融(DeFi)プロジェクト「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」をめぐり、利益相反への懸念が一気に高まっている。
●「トークン分類」見直しの実態
SECのアトキンス委員長はこれを「トークン分類(トークン・タクソノミー)」と位置付けるが、市場では規制方針の大転換と受け止められている。ワシントンで開催されたブロックチェーンサミットで同氏は、「もはやSECは『何でも証券とする機関』ではない」と述べた。
今回の共同指針では、決済用トークンやコレクティブル、ユーティリティー型資産など大半のデジタル資産を証券とは明確に区別した。これにより、従来は登録義務違反などで存続自体が脅かされていた資産に対し、大きな規制上の余地が生まれる。
一方で、株式や債券をブロックチェーン上で表現したトークンなど、既存証券に直接結び付く資産のみが引き続きSECの厳格な監督下に置かれる。今回の措置は、アトキンス委員長が掲げてきた「イノベーション優先、執行は次」の方針を具体化したものといえる。
時期的にも重要な意味を持つ。政権は「デジタル資産市場明確化法」の成立を目指しているが、ステーブルコインの利息規定をめぐる対立で議会審議は停滞している。こうした中、当局は法成立を待たずに指針を打ち出した。
今回の措置により、法案の枠組みに近い暫定的なセーフハーバー(安全地帯)が形成される形となり、従来の厳格な監督路線は事実上後景に退いた。
●新枠組みは一族関連事業を利するか
今回の政策転換は、ガバナンス面で新たな論点も浮上させている。市場関係者の間では、この規制緩和の恩恵を最も受けるのは、トランプ一族が関与する貸付プロトコル「ワールド・リバティ・ファイナンシャル」との見方が出ている。
バイデン前政権下では、プロジェクト関係者に対し厳格なロックアップや情報開示義務が課されていたが、新たな「デジタルツール」分類により、こうした制約は大きく緩和される可能性がある。
コロンビア・ロー・スクールのシニアフェローであるトッド・ベイカー氏は、この枠組みについて「社会的価値に乏しい取引でも連邦規制を受けず収益化が可能になる」と指摘する。
直近までの規制環境との対比も鮮明だ。数カ月前まで業界は訴訟リスクに直面しており、暗号資産取引所Geminiが内部統治や戦略変更をめぐり提訴されるなど、厳しい法的対応が続いていた。
今回の指針により、既存証券をトークン化しない限り、同様の執行措置は回避される可能性が高いとみられる。
一方、批判派は、特定の関係者を持つプロジェクトが資金流入の面で優位に立つ「二層構造」が生まれると懸念する。これに対し、業界団体デジタル・チェンバーのコーディ・カーボーン氏は、米国の競争力維持に必要な是正措置だと評価する。
各国が対応を模索する中、韓国では資本流出防止を目的に暗号資産課税の廃止が議論されており、米国は世界の暗号資産拠点としての地位確立に向けて動きを強めている。ブロックチェーン協会のサマー・マーシンガー氏は、今回の措置を「短期的には有益」と評価する一方、利益相反をめぐる問題は依然として残ると指摘する。
規制当局は暫定的な枠組みを構築したが、その先には政治的リスクが横たわる。規制は委員長の交代で変更され得る一方、法整備のみが恒久的な基盤となる。「デジタル資産市場明確化法」が成立するまでは、市場は法律ではなく行政判断に依拠した状態が続くことになりそうだ。
(イメージ写真提供:123RF)
https://cryptonews.com/news/trumps-sec-overhaul-fuels-oversight-conflict-debate/
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