Market Report

マーケット情報

2026/03/25

TACOトレードで一喜一憂相場、和平交渉は進展するのか?

金融市場全体が乱高下する相場展開となっております。
イランとの戦争を巡っては、戦争終結が近いと受け取れる投稿が出たかと思えば、イスラエル側が再びイランへの攻撃を繰り返すなど、終戦期待と戦闘継続観測が交互に発信されているような状況です。

そのため、マーケットも一喜一憂を繰り返しており、相場全体が徐々に傷んでいる様子がうかがえます。
現在の市場テーマは、5日間にわたるイランのインフラ設備への攻撃停止期間です。

この停止期間は土曜日までとされていますが、期限が近づくにつれて、政府高官などから漏れ伝わる交渉の温度感に対し、マーケットは週後半にかけて敏感に反応してくると考えています。
明日あたりから再びリスクオフ方向に動き始めるようであれば、交渉は依然として横一線である、という市場の受け止め方が探れるかもしれません。



■短期的な戻り局面か?


【採用テクニカル】
• 移動平均線(SMA):30(赤)、90(青)、200(橙)
• MACD:12,26,9

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)


BTC/JPY日足チャート分析です。
先週から下落しておりましたが、5日間のインフラ設備への攻撃停止を受けて大きく買い戻されました。まるで和平協議に進展があったかのような値動きです。

もっとも、イラン側はこれを一蹴しており、米国側とのそのような会談はなかったと発言しています。両国間には依然として大きな隔たりがある様子がうかがえます。
また、グローバルのデリバティブポジションを確認すると、現在はやや買いに偏っている印象でした。戦争終結方向を見込むポジションが、やや多めに積み上がっているようです。

足元では近い距離にストップも確認されており、少しだけ上値を更新した後に反落する、いわゆるブルトラップのような値動きとなる可能性もあるでしょう。
個人的には戻り売り継続の方針ですが、新規でこれからエントリーする場合は、あと1〜2%程度引きつけたポイントから売りを狙っていくと良いかもしれません。
値動きのイメージは、チャートに記載した矢印の通りです。


■ SMA200を再度割り込むか

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)



BTC/JPY4時間足チャート分析です。
現在はSMA90(青)とSMA200(橙)に挟まれ、小動きの展開が続いています。
先日の安値はSMA200でサポートされました。

もっとも、ここを再び試しにいく局面では、今度は割り込む可能性もあると見ています。
その場合は、もう一段下に位置する上昇トレンドライン付近でいったん止まるイメージでしょうか。

新規の売りエントリーについては、SMA90付近からを想定しており、下方向へのブレイクを狙いたいところです。

■ブルトラップ狙い

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)



ETH/JPY4時間足チャートです。
SMA200が位置する32万5,000円付近から反発しました。
ETHはSMA90を上回って推移しており、BTCと比較して反発力が強かった様子がうかがえます。

戻り売りの目安は、35万円を超えたあたり、すなわちブルトラップが入りやすい直近高値超えの水準からでしょうか。
現在はポジションをすでに手仕舞っており保有していないのですが、ETHについてはこの水準から戻り売りを再開したいと考えております。

明日の朝までに売り指値がヒットしないようであれば、致し方なく成行売りで入っていく計画も立て、二段構えでトレードしていく方針です。


■14,800円付近からの戻り売り

出所:SBIVCトレード(PCブラウザ・トレーダーモード)



SOL/JPY4時間足チャート分析です。
並行チャネルレンジを維持しており、先日はSMA200と下限ラインのサポート条件が重なるエリアで反発しました。
そのため、週末にかけてこの水準を再度試す場合には、今度は下値を抜けてくる可能性があると考えています。

SOLについても同様に売り目線を継続し、戻りの目安は今週の高値を少し超えたあたりからを想定しています。
およそ14,700〜14,800円付近からの戻り売りトレードを意識し、リスクオフ方向を見ています。


■今後、停戦協議が進展したとしても、石油資源の輸出はしばらく困難

現在、イラン側から湾岸諸国の資源開発設備への攻撃が続いております。
特にカタールのLNGプラントへの攻撃被害は甚大で、生産量がゼロとなり、稼働停止状態に陥っているようです。

原油、そこから精製される石油やナフサ、LNG製造工程で産出されるヘリウムガス、さらに肥料や硫黄など、一般的に想像されがちな燃料資源だけではありません。
プラスチック製造、半導体製造、農作物に欠かせない肥料、ジェネリック等の医薬品製造に必要な硫黄など、人類の生活を大きく支えるさまざまな物資の供給が途絶える可能性に直面しています。

さらに、海上輸送の物流コストも上昇しており、戦争がこれ以上エスカレートしなくとも、停戦協議が横一線のまま長引くだけで、世界経済の減速は避けられないでしょう。
このような状況から完全回復に至るまでには、最速でも半年程度はかかると予想しています。ホルムズ海峡の機雷除去やプラント設備の復旧作業など、短期間で終えられるものばかりではありません。

これらを加味すると、暗号資産だけでなく、株式市場へも大きな影響を受ける可能性が高いと考えており、個人的には、ロシアがウクライナへ侵攻した当時よりも深刻な状況になり得ると感じております。
大きなリスクオフ相場は意外に近い可能性があると考え、投資姿勢の慎重度を一段と高めておく必要があるでしょう。


■全体まとめ

 • 金融市場は、終戦期待と戦闘継続観測が交錯し、乱高下しやすい不安定な地合いとなっている。
 • 現在の焦点は「5日間の攻撃停止期間」であり、その期限が近づくにつれて市場の反応は強まりやすい。
 • BTCは短期的に買い戻されているが、デリバティブ市場ではやや買いに傾いており、ブルトラップ形成には注意が必要。
 • BTC、ETH、SOLはいずれも基本的には戻り売り目線を継続し、直近高値超えや移動平均線付近を売り場として意識。
 • 仮に停戦協議が進展しても、資源設備や物流網の損傷により、エネルギー供給の正常化には相応の時間を要する可能性が高い。
 • 原油・LNGだけでなく、ナフサ、ヘリウム、肥料、硫黄など幅広い供給網への悪影響が、世界経済全体の重荷となり得る。
 • 暗号資産市場だけでなく株式市場にも波及するリスクが高く、当面は慎重な投資姿勢が求められる。



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