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暗号資産を学ぶ上で避けて通れないのが「インフレ」という言葉です。
特にビットコイン(BTC)は、しばしば「インフレヘッジ(資産価値の目減りを避ける手段)」と位置づけられ、世界中の投資家から注目されています。
なぜビットコイン(BTC)は「デジタルゴールド」と呼ばれ、インフレ対策として期待されることがあるのでしょうか。
一方で、その見方は本当に正しいのでしょうか。
この記事では、インフレの基本から、暗号資産との関係、そして注意点までを初心者向けに整理します。
インフレとは
インフレ(インフレーション)とは、モノやサービスの価格が上がり、相対的に「お金の価値が下がること」を言います。
- 身近な例:以前は100円で買えたおにぎりが、今は150円出さないと買えない状態。これは、おにぎりが高級品になったというよりも、100円でモノを買う力が弱まった=「お金の価値が下がった」と言い換えられます。
- 銀行預金への影響:インフレが進むと、同じ100万円でも買えるモノの量が減ってしまいます。つまり、通帳の数字は変わらなくても、実質的なお金の価値が目減りしていることになるのです。
ビットコイン(BTC)が「インフレに強い」と言われる理由
ビットコイン(BTC)には、私たちが普段使っている通貨とは根本的に異なるルールが組み込まれています。
総量が「絶対に増えない」という希少性
円やドルのような法定通貨は、状況に応じて発行量を増やすことができます。
一方、ビットコイン(BTC)はプログラムによって発行上限が「2,100万枚」と厳格に決められており、それを増やすことは誰にもできません。
この「供給量が増えない」という性質が、価値が薄まりにくい資産として注目される理由の一つです。
デジタルゴールドとしての地位
金(ゴールド)は埋蔵量に限りがあることから、長年インフレに強い資産と考えられてきました。
ビットコイン(BTC)も同様に、誰にも操作されない希少なデジタル資産として、インフレに対する耐性が期待されることがあります。
ただし、これはあくまで理論上の考え方であり、価格が必ず物価と連動するわけではありません。
ここで重要なのが、「インフレヘッジ」と「価格が上がること」は同じ意味ではない、という点です。
インフレヘッジとは、将来にわたって価値を保てると期待される性質を指します。
一方で、短期的な価格上昇は、市場の需給や投資家心理などによって起こるものであり、インフレとは直接関係しない場合も多くあります。
つまり、「インフレに強いと言われている」=「価格が常に上がり続ける」というわけではありません。
この違いを理解しておくことは、初心者が暗号資産を学ぶ上で非常に重要です。
暗号資産の価格変動にはさまざまな要因がある
インフレが進み、手元の現金の価値が実質的に下がってくると、多くの投資家が「資産を守るための代替手段」を探し始めます。
その際、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの暗号資産が、有力な投資先(インフレヘッジの候補)として選ばれ、資金が流れ込む可能性があります。
ただし、暗号資産の価格はインフレ率だけで決まるわけではありません。
実際には、世界的なお金の流れや各国の経済政策など、多くの要素が複雑に絡み合って動いています。
暗号資産は、インフレに対する「逃避先」としての期待を集める一方で、多様な外部環境の変化によっても大きく左右される資産なのです。
実際の市場では、インフレが進む局面でも価格が下落した場面がありました。
暗号資産の価格は、
- 世界的な金融環境
- 投資家のリスク志向
- 規制や技術動向
など、さまざまな要因の影響を受けます。
そのため、暗号資産は「必ずインフレから資産を守ってくれる万能な手段」ではありません。
インフレに対する期待が集まることはあっても、常にその役割を果たすとは限らない点には注意が必要です。
まとめ
インフレは、私たちが持っている資産の実質的な価値を低下させる現象です。
それに対し、ビットコイン(BTC)は「発行上限がある」という独自のルールにより、新しい資産防衛の選択肢として注目されています。
しかし、ここまで見てきた通り、ビットコイン(BTC)をはじめとする暗号資産は、すべてのリスクを解消する万能な手段というわけではありません。
- 理論(設計)と実態(価格変動)の両面を知ること
- 特定の資産に偏らず、現金や株式などと組み合わせて検討すること
こうした冷静な視点を持つことが、変化の激しい暗号資産の世界で着実に学びを進めるための第一歩となります。
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※本コンテンツは暗号資産(仮想通貨)及び電子決済手段等の情報提供のみを目的としたものであり、投資や取引を推奨するものではありません。また、記載内容は執筆時点の一般情報に基づいており、将来の価格動向を示唆するものではありません。
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